床屋に着いたのは8時50分だった。 店の前には車が停まってなかったので、一番乗りかと思って中に入ったら、すでに先客が座っていた。 座っていたのは婆さんで、何と坊主頭なのだ。 それを見て、ぼくは「どこを刈るんだ?」と突っ込みたくなった。 しかし、その坊主頭が幸いして、予想より早く頭を刈ってもらうことが出来たのだった。
さて、今日は昼から、嫁ブーと二人で宗像大社に行った。 朝起きた時に、なぜか宗像大社の幻影が見えたのだ。 『ああ、これは宗像さんから呼ばれているんだな』と思ったぼくは、床屋から帰ってから、嫁ブーにそのことを言った。 すると、嫁ブーも「私も、朝から呼ばれとるような気がしよったんよ」と言う。 というわけで、宗像行きが決定した。
宗像大社に行ってみると、祭りをやっていた。 祭りは昨日から行われていたようだ。 それでようやく合点がいった。 つまり、宗像の神様が「祭りをやっているから、おまえたちも来い」と言って、ぼくたち夫婦を招待してくれたのだ。 そう考えると、何か嬉しくなってきた。
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