日曜日、嫁ブーの実家の夕食に呼ばれた。 行ってみると例の干物の姪がいた。 すでに食事は始まっていて、姪はポイポイと口の中におかずを放り込んでいた。 姪と会うのは4月以来だ。 あの頃は長袖を着ていたせいで、そこまで太っては見えなかったのだが、今回はタンクトップである。 充分に脂がのった、たくましい肩が、露わになっていた。
食事が終わった後、きつかったのか、ジーンズからジャージに履きかえていた。 「あー、楽になった」と言いながら、ソファに横たわった。 「Nちゃんは、小学生の時から何も変わってないのう」とぼくが言うと、姪は「えっ、そうかねえ?」と言う。 「小学生の頃も、食事の後ジャージにはきかえて、『あー、楽になった』と言いよったやん」 「言ってないよー」 「いや言った。で、いつ行っても、今みたいに家でゴロゴロしとった」 「起きとったよう」 「学校から帰っては寝、塾から帰っては寝、部屋は散らかしっぱなしやし」 「‥‥」
それでも姪は、ソファから起き上がろうとせず、ゴロゴロしていた。 「よし、今度ジャージ買ってやろう」 「えっ?」 「ゴロゴロするのに必要やろ」 「…うん」 「アディダスとデサント、どっちがいい?」 「どっちでもいいよ」 「三本線でいいやろ」 「お任せします」 ということで、今、アディダスの三本線ジャージを探している。
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