何日かに一度、「今日は書きたくない」という気持ちになる。 そういう日は、これといった出来事もないし、ネタもヒントも思いつかない。 つまり書けないから、書きたくなくなるわけだ。 今日がそういう日だったりする。
それはさておき、このへんのセミは、夜中でもよく鳴く。 今は深夜なのだが、まだ「ワシワシ」言っている。 セミは成虫になってから1週間の命しかないと聞くが、その間ずっと「時間が惜しい。寝てなんかおれるか!」と言って、起きているのだろうか。 成虫とはいっても、人間で言えば老人なのだから、充分に疲れると思うのだが。
セミで思い出した。 このへんにはミンミンゼミがいない。 小学生のある時点までは「ミーン、ミンミン」という鳴き声がしていたと記憶しているのだが、それ以降プッツリと途絶えている。 中学3年の夏休みに、山口の秋芳洞に行った時、「ミンミン」という声を久しぶりに聴き、えらく感動したのを憶えている。
田舎の方に行けば聴けるかと思い、郊外に行くたびに耳を凝らしているのだが、郊外にもいない。 この間の日曜日にオナカ君と大分に行った時も、注意していたが、鳴いているのはアブラゼミとクマゼミとヒグラシぐらいで、ミンミンは鳴いてなかった。
オナカ君は「おまえが気がつかんだけで、ちゃんと鳴いとる」と言っていたが、毎年ぼくがこれだけ注意していても聞こえないのだから、やはり鳴いてないのだ。 きっとオナカ君の頭の中は、「夏=ミンミン」という構図が出来上がっているにちがいない。 だからいつも鳴いているように感じるのだろう。
|