頑張る40代!plus

2007年08月06日(月) 英彦山

(1)
昨日、滝を見た後に山水を汲みに行った。
オナカ君は水マニアで、いつでも持ち帰りが出来るように、いつも車にポリ容器やペットボトルを積んでいる。
どうやら、昨日の小ドライブも、それが目的だったようだ。

行き先は英彦山だった。
そこの水は市販されているくらいだから、かなりの名水だ。
九重町から耶馬溪に戻り、そこから山国町経由で英彦山に登った。
途中、台風のせいで土砂崩れしていると、張り紙がしてあった。
だが、オナカ君はそんなことお構いなしに、どんどん進んでいった。
途中何ヶ所か木が倒れているところはあったものの、通行には支障はなかった。

数十個あるカーブを曲がり、車は無事に目的地の豊前坊(高住神社)に着いた。
夕方の豊前坊はヒグラシの声に包まれていた。
空気がひんやりとして気持ちいい。
水は山頂の方から、チョロチョロと流れてきていた。
少し飲んでみたのだが、冷たくておいしい。
オナカ君は、そのおいしい水をポリ容器3つに入れた。
20リットルの容器が1個、10リットルの容器が2個だったから、計40リットルである。
オナカ君はそれで満足したのだろう、長居せずにすぐに山を下りたのだった。

(2)
修験道のメッカである霊峰英彦山は、福岡県で一番高い山(標高1200メートル)である。
ぼくは、車では何度も行ったことがあるが、歩いて登ったことは二度しかない。
中学2年時の遠足と、高校2年の時に1年時の同級会遠足でだ。
山の中腹にある駐車場から山頂まで、ずっと石段を登って行くのだが、これが山道を歩くよりきつく辛い。
翌日は足がパンパンに張っていたのを憶えている。

そうそう、中学2年時に英彦山に行った時のこと。
行きのバスの中で、友だちが森田健作の『友達よ泣くんじゃない』を歌った。
それがえらく好評で、翌日担任の先生に名指しで褒められたのだ。
先生は他にも歌の上手い奴の名前を何人か上げていたが、ぼくはそれを聞いて、なぜか嫉妬していた。
実は、その時ぼくは歌ってはいない。
歌える歌もなかったし、何よりも緊張して歌えなかったのだ。
歌ってないのだから、ぼくが褒めらることはないのだが、それでもぼくは嫉妬していた。

それからだ、ぼくが歌の練習を始めたのは。
とにかく、3年時の遠足と修学旅行で、「歌の上手い人」と評価されるようになろうと思ったのだ。
それからおよそ1年後、ぼくは遠足の時にあがた森魚の『赤色エレジー』を歌った。
必死に歌のを練習した甲斐あって、みんなの視線を一身に集めた。
ところが、もらった評価は「歌のうまい人」ではなく、「変な人」だった。


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