すごい雨だ。 すごい風だ。 夜、実家に行く用があったのだが、この雨風なので、なかなか外に出る勇気が沸かない。 しかし、外に出ないと実家に行けないので、「イヤ!」という気持ちを振り払ってドアを開けた。
ところが、開かないではない。 風がドアを押しているのだ。 そこで、体で押すようにしてドアを開けた。 そのとたん、すごい雨がぼくに降りかかった。 おかげで瞬時にびしょ濡れだ。 薄地の甚平なので、冷たさがすぐに肌に伝わる。
実家はすぐ近くだ。 歩いて行っても5分とかからない。 だが、この雨風では歩いて行く気にはならない。 そこで車で行ったわけだが、車に乗る前と車を降りた後に、さんざん雨を浴びてしまった。
車を降りた後、実家まで歩いていると、はいていた草履の中に小石が入った。 チクッとしたので、体を曲げて取ろうとしたが、その瞬間傘の隙間から雨を浴びせられた。 しかも、小石はへばりついて取れない。 チクッも嫌だが、汚い雨を浴びせられるのはまだ嫌だ。 しかたなくそのまま歩いていった。 後で見てみると、小石は足の裏に刺さっており、軽く血がにじんでいた。
台風は毎年のことだが、盆も過ぎてないこの時期に来るのは嫌だ。 夏という季節は結構長く続くが、真夏呼べる時期はそれほど長くはない。 こちらは、その長くない時を楽しんでいるのに、台風なんかで水をささないでほしい。
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