今日は半日オナカ君の手伝いをしたのだが、車での移動中、怖ろしいことが起きた。 国道を運転中、二つ前を走っている車が右折するために停車した。 一車線しかないところなので、よけることが出来ない。 そのため、すぐ前を走っていた車も停まった。
当然オナカ君も停まるものと思っていた。 ところが、オナカ君はいつまで経ってもスピードを緩めない。 ぼくは「おい」と言って、オナカ君のほうを見た。 すると、オナカ君は少し焦った声で 「ブレーキが利かん」と言うではないか。 前の車は数メートル先に迫っている。 オナカ君はとっさにハンドルを切った。 車は歩道に向かった。 その先には電柱があった。 「当たる!」とぼくは思った。 と、オナカ君はまたもやハンドルを切った。 車は車道に戻った。 だが、前の車はまだそのままの位置にいる。 「もうだめだ!」と思ったその瞬間、ようやく前の車が動いた。 そう、ぶつからずにすんだのだ。
そのあとオナカ君はしつこくブレーキを踏んでいた。 その甲斐あって車は停止した。 ぼくたちは何とか危機を脱したのだった。
別に飛ばしてはいなかったが、それでも制限速度は出ていたから、もし当たっていたら、物損だけではすまなかったに違いない。 確かにオナカ君のハンドルさばきはうまかった。 だが、それも前の車が動いてくれたから生きたのだ。 これは運以外の何ものでもない。 今月に入って、ぼくはずっと運の良さを感じているのだが、これもその運の良さが作用したものなのか? それともオナカ君の運が強かったのか? そういえば、ぼくもオナカ君も、星座はさそり座だ。 ということは、二人の運が作用したのだろうか?
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