七夕の夜は、星が見えたためしがない。 小学校低学年の頃、この日の理科の宿題は、いつも星の観測だった。 だけど、見えない星は描けないし、観測日記も書けない。 それでいつも宿題が出せなかった。
だいたい7月7日というのは梅雨真っ盛りの時期なので、星が見える確率はかなり低い。 当時は、何でこんな梅雨時期に七夕を持ってきたのだろうかと、不思議に思っていた。
七夕が旧暦7月7日の行事だったというのを知ったのは、というか旧暦の存在を知ったのはずっと後のことだ。 旧暦7月7日というと、新暦の8月中旬以降にあたるから、秋に近い。 その時期なら台風さえ来なければ、晴れていることが多いので合点がいく。
つまり本来は星を見る行事なのに、新暦重視のせいで笹と短冊だけを楽しむ行事に成り下がっているわけだ。 こんなのやる意味がない。 七夕のような自然を対象にした行事は、旧暦でやってもらいたいものだ。
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