頑張る40代!plus

2007年07月06日(金) 臨時休校

小学生の頃、一度だけ大雨のために休校になったことがある。
夜中から降り続いた雨が、朝になっても降り止まず、在校生の何人かの家が被害に遭ったらしいのだ。
休校が決まったのは、朝の8時過ぎで、すでにぼくたちは学校に向かっている途中だった。
傘をさした小学生が、ゾロゾロとこちらに向かって歩いてくる。
「どうしたんか?」と聞くと、「今日学校休みになったぞ」と言うではないか。

学校と思っていたのに休校になったので、嬉しいことこの上もなかったが、大雨が降っているので外には出られない。
当時は電話が普及してなかった時代で、友だちと連絡をとることもできない。
テレビではくだらんメロドラマをやっているので、見る気も起きない。
すでにその週の少年サンデーは読んでいたし、一人で遊ぼうにもゲームもないしで、実に退屈だった。

「あーあ、こんなに退屈な休みなら、学校があったほうがよかった」と思っている時だった。
あれだけ降っていた雨がピタリと止み、晴れ間まで出てきたのだ。
時間は10時半ぐらいだったと思うが、それから広場に子どもが
次々と出てきた。
とはいえ広場は雨でぬかるんでいる。
では何のために出てきたのかというと、プラモデルで遊ぶためある。
何のプラモデルかというと、軍艦や潜水艦だ。
広場の周りには排水溝があったのだが、そこまで水が汚れてなく、浅かったので、軍艦や潜水艦を浮かべるのに都合がよかったのだ。

ぼくのお気に入りのプラモデルは、当時マンガで大ヒットしていた『サブマリン707』だった。
遊ぶ場所が場所なだけに、コンクリや石にぶち当たって、すぐに壊れる。
そのため、もっと頑丈なのをとは思っていただが、なぜかいつも同じのを買い直していた。
最初は細かいところまで丁寧に作っていたが、そのうち面倒になり、細かいところは作らないようになった。
さらに本体を固定させるために、接着剤ではなく輪ゴムを使うようになった。

ところで、排水溝で遊んだ後、家に持って帰った潜水艦をどうするのかというと、風呂場に保管しておいて、風呂に入った時にまた遊ぶのだ。
保管すると言っても、洗面器の中にポンと入れておくだけだ。
プラモを洗った記憶などないから、きっと風呂水は汚れていただろう。


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