国鉄時代に一度だけ、大都市近郊区間というのを利用したことがある。 詳しくはこちらを見てもらったらわかるが、簡単に言えば、例えば次の駅に行く場合、途中下車さえしなければ、区間内のどのルートを通ってもいいという暇つぶしのサービスである。
ぼくはそれを使って、鹿児島線黒崎駅から隣の折尾駅(当時)まで、博多駅経由で行ったことがある。 筑豊線と篠栗線経由で博多まで行き、そこから鹿児島線で折尾に行ったのだ。 ストレートに行けば6分で着く駅が、この方法だと2時間以上かかる。 最初は筑豊の風景を見て楽しんでいたのだが、それもだんだん飽きてきて、博多からの戻りは寝ていた。 それにうんざりして、その後は利用したことがない。 ということで、ぼくは「鉄」にはなれない人間だということが証明されたわけだ。
その後国鉄がJRに変わったり、筑豊を中心とした路線が第3セクターに移譲になったり廃線になったりしたので、それに伴ってこのサービスは廃止になったと思っていた。 ところが、今日何気なくホームページを見ていると、何とまだこのサービスをやっているではないか。 以前は首都圏、京阪神、福岡の三ヶ所だったのが、今は新潟が加わって四ヶ所になっている。 ということは、このサービスを利用する人が多いということか。
国鉄時代、ぼくはまだ独身だったが、今は嫁ブーというパートナーがいることだし、今度誘って、これを利用してみようと思う。 列車の中で東筑軒のかしわ飯(駅弁)を食べてみたいし。 実はかしわ飯は、家でしか食べたことがないのだ。 一度電車などの中で食べてみたいと思っていたから、ちょうどいい機会である。 もちろん食べるのは筑豊線でだ。 乗客の多い鹿児島線でそんなことをやったら、白い目で見られてしまうだろう。
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