いつもドラマ『プロポーズ大作戦』を見ている時に、東京にいた頃のことを思い出していた。 もちろん東京時代にタイムスリップを経験したわけでもないし、東京で愛の告白をしたという体験を持っているわけでもない。 でも、何か似ているのだ。
いったい何が似ているのだろうと、いろいろ考えていたのだが、最終回の今日、ようやくそれがBGMにあるという結論に達した。 『プロポーズ大作戦』の主題歌は、サザンオールスターズが歌っている。 それがドラマの中で効果的に使われていた。 ぼくが東京に住んでいた頃もうそうだった。 個人的なイベントがあるたびに、いつもサザンの歌がかかっていたのだ。
友人たちと西伊豆に海水浴に行った時もそうだったし、富士山に行った時もそうだった。 帰省の前日に飲み過ぎて、二日酔い状態で飛行機に乗ることになったのだが、その時友だちが羽田空港まで車で送ってくれた。 その時も、車の中ではサザンがかかっていた。 頭の痛みを抑えながら、サザンを聞いていた。 その当時かかっていたのは、当然ながら今ヒットしている主題歌の『明日晴れるかな』ではなく、『勝手にシンドバット』であり『いとしのエリー』だった。
しかし30年近くも前の古い歌なのに、なぜ今につながるのかというと、それはサザンのサウンドの基本的な部分が変わってないからだと思う。 二十歳前後という多感な時期を、今も変わらぬサザンのサウンドとともに過ごしてきた経験を持つからこそ、ぼくはこのドラマに自分の過去を見る思いがして、愛着を持ったのだと思う。
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