配達時よく通る道沿いに、気温の表示をしているところがある。 3月初旬に転勤になって以来、いつもそれを見るのを楽しみにしている。 春から夏にかけて、気温が上昇している様を確認出来るからだ。
楽しみはそれだけではない。 その気温を表示している場所は2ヶ所あって、1ヶ所はバイパスに、もう1ヶ所はバス通り沿いにある。 バイパスは山手を走るので、平地を走るバス通りと比べると、若干気温のずれがある。 その温度差を比べてみるのも面白い。
さて、その楽しみを見つけたのは先にも書いたとおり3月初旬だったが、その時期というのは、春とはいうもののまだ冬の延長である。 その時期の気温表示は、だいたい6度前後だった。 たまに10度を超えることもあって、その時には「やっぱり10度を超えると汗ばむね」などと言っていた。 彼岸前に気温は一気に上昇し、その頃には13度前後になっていた。 その頃には、たまにその気温表示が10度になっていたりすると、「10度しかないんか。どうりで寒いと思った」、と言うことが変わってきた。 同じ10度でこの違いである。
4月に入ると、さすがに気温も上昇してきて、先週などは20度を超える日もあった。 ところが2,3日前から雲行きが怪しくなってきた。 昨日はようやく13度だったが、雨風のせいでそれでも寒く感じた。 それでも13度なら、まだ春の気温である。 ところが今日、さらに気温は下がっていたのだ。 午前中にそこを通った時は、何と8度だった。 午後からも気温は上がらず、ぼくが見た限りでは9度が最高だった。
4月の中旬に、8度9度という3月上旬頃の気候は、すごく応える。 しかも、すでに春の装いをしているのだから、その寒さは真冬ほどにも感じる。 しかも、そういう日に限って、仕事が少ないときている。 仕事がないと、体を動かすことがない。 そうなると、暖房のない寒い倉庫でじっとしていなければならない。 底冷えはするし、鼻水は出るし、くしゃみはするしで、寒さが苦手なぼくにとっては、地獄さながらであった。 いったいいつになったら、春本番になるのだろう。
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