頑張る40代!plus

2006年01月16日(月) 会社が危ない

最近ぼくの周りで、「仕事を辞めた」とか、「転職しようと思っている」とか言う人が増えている。

年末のこと。
取引先の人と話していると、彼が急に声を潜めてこう言った。
「この間、ある会社の面接受けたんですよ」
「えっ、会社辞めると?」
「ええ、そうしようと思ってるんです」
「どうして、また」
「うちの会社、危ないんですよ」
「そうは見えんけどねえ」
「表向きはですね。でも、今年は昇給がなかったし、ボーナスも出ないんですよ。実情はかなりひどいです」
「昇給・ボーナスがない。それはきついねえ」
「そうでしょ。で、3月をめどに、いまの会社を辞めようと思って」
「でも、再就職と言ったって、なかなかいい仕事は見つからんやろ」」
「そうなんですよ」

これも年末。
後輩から電話がかかった。
「しんたさん、おれいま無職です」
「えっ、仕事辞めたんか?」
「ええ、リストラにあったんです」
「リストラか…。で、おまえこれからどうするんか?」
「何かいい仕事がないかと思って電話したんです」
「職安、あたってみたか?」
「ええ、いちおう」
「何もないやろ」
「いや、あることはあるんですが、月収が今までの半分とかですからね」
というものだった。
最後にぼくは「まあ、いいところがあったら連絡するけ、期待せんで待っとけ」と言って電話を切ったのだ。
以前は「いい人材いませんかねえ」などと言ってくる人もいて、何人か紹介したこともあるのだが、最近そういうことを言ってくる人はいなくなった。

ぼくが前の会社を辞めた頃は、「キャリアアップしたい」「他のことにチャレンジしたい」といった理由で転職する人が多かったような気がする。
まあ、バブルがはじける前のことだったから、そういう理由も通ったのだろうが、最近はそんな理由で会社を辞める人はまずいないだろう。
ぼくの知る限りでは、ほとんどが上に紹介したような理由で退職した人が多い。

しかも、当時の転職組は2,30代が圧倒的に多かったのだが、最近は40代や50代の人も多くいる。
ぼくの知っている50代の人で、それまでの部長職を捨てて転職した人がいる。
別にヘッドハンティングされたわけではない。
まったく別の業種に就き、年収も半分ぐらいになったという。
そうなることはわかっていたのに、何で転職したのかというと、やはり「会社が危ない」が最大の理由だった。

今のところ、うちの会社も何とか持っているが、この先どうなるかわからない。
会社内でも、そろそろ高齢者を対象にした人員整理の話が出ているようである。
ぼくも来年50歳。
そろそろ心の準備、いや将来の準備をしておかないとならない。


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