久しぶりに仏教のことを書いたので、収拾がつかなくなり、ついつい長くなってしまった。 延命十句観音経については後日談もあるのだが、早く終わりたかったので、その部分はカットした。 ということで、後日談は、どうしてもネタが浮かばない時にでも書くことにしよう。
さて、今日の午前2時半頃、うちの近くで事故があった。 ぼくはすでに寝ていたのでわからなかったが、その時けたたましいサイレンが鳴ったと近所のおばさんが言っていた。
まあ、車が電柱にぶつかって、運転していた人が死んだという普通の交通事故だったのだが、これを新聞やテレビで取り上げていた。 テレビに至っては、何と全国ニュースである。 何でそういうことになったかというと、実はこの車は、パトカーに追いかけられていたのだった。 交差点を右折車線からではなく、直進車線から右折したらしく、それを見つけたパトカーがその車を追っていき、「前の車、停車しなさい」と言った。 ところが、その車は停まらずに、そのまま逃走した。 そして、何とかパトカーを巻いたのだが、運悪く電柱に激突。 パトカーがその車を見つけた時は、すでに電柱にぶつかった後だったという。
近所のおばさんからその話を聞いた時は、このへんは暴走車が多いので、ぶつかったのはてっきり若い兄ちゃんだと思っていた。 ところが、ニュースを見てみると、死んだのは40才の男性である。 分別のある立派な中年が、何でこんなことになったのだろうか。
だいたい、右折車線があるのに直進車線で右折したといって、いったい何点減点されるというのか。 おそらくは1点減点か、もしくはお小言をちょうだいするだで終わる程度のことである。 いくらバカでも、運転免許を持てるぐらいの頭を持っているのだから、そのくらいのことは考えたらわかりそうなものだ。 だけど、彼は停まろうとしなかった。
ということは、停まれない事情があったとしか考えられない。 その事情を、ぼくは飲酒だと思っている。 時間が時間だし、充分にあり得ることだからだ。 他にも無免許だったとか、覚醒剤や銃刀を所持していたと考えることも出来るが、酒が一番妥当なところだろう。 確かに30万円以上の罰金は痛い。 逃げたくなるのも人情である。 だが、そう簡単に逃げ切れるものではない。 仮に逃げ切ったとしても、警察のほうはすでに車種やナンバーを控えているはずだから、無駄な抵抗にすぎない。 逃げれば逃げるだけ罪が重くなるだけだ。
ところで、この事故についていくつかの新聞やニュースを見たのだが、どれも「追求は適法な職務行為であった」という警察の言葉で締めくくっている。 しかし、それで終わられると、どうも警察の追求の仕方に問題があるように思えてしまう。 悪いのは、あくまでも死んだ運転手のほうなのである。 どうしてマスコミは、運転手が停まらなかった理由について言及しないのだろうか。
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