先日、ローカルのバラエティ番組で、喜多方ラーメンの特集をやっていた。 喜多方のタクシー運転手お薦めのラーメン屋を食べ歩く企画だった。 三軒ほど紹介されたが、その中の一軒に地方発送やっている店があった。 久しく喜多方ラーメンを食べていないので、すぐに「買い」だと思ったぼくは、さっそく先方に電話した。
「もしもし」 「はい、○○食堂です」 懐かしい会津なまりだった。 25年前、ぼくが東京にいた時に、一番仲の良かった喜多方出身の友人から、いつも聞かされていたなまりである。 東北というよりも北関東方面のなまりに近いものがある。 「九州の方ですか?」 こちらもなまっているのかと思ったら、「今日はテレビを見たとかで、よく電話が入るもんで」と言う。
ラーメンは意外に早く届いた。 注文して2日目だった。 10年ほど前に喜多方に行ったことがあるのだが、えらく遠く感じたのを覚えている。 小倉から東京までが、新幹線で6時間(当時)。 東京から上野に行き、新幹線が発車するまで30分。 上野から郡山までが、新幹線で1時間半。 郡山で1時間の時間待ち。 郡山から喜多方までが、JR磐越西線で約2時間。 計11時間の長旅だった。 この時の印象から、喜多方は遠いところだと思っている。 それだけに、2日目の到着はかなり早く感じた。
ラーメンが届いたのは、先週の金曜日(18日)だった。 が、まだ食べていない。 ラーメンは生麺で、日持ちは10日間ほどだと言っていたので、早く食べないと腐らせてしまう。 とはいえ、毎日ラーメンというのも飽きてしまう。 しかたないから、冷凍室で保存することにしたのだが、美味しさが失われないかと心配している。
ぼくは基本的に喜多方ラーメンが好きである。 同じラーメンでも、こちらの豚骨味とはまったく違ったものだ。 このラーメンを食べる時は、汁物を食べているような錯覚を起こす。 鰹だしでスープを作っているというから、それもうなずける。 和風ラーメンと言ってもいいだろう。 喜多方に行った時食べたラーメンの味が忘れられず、デパートで東北物産展などをやっていると、つい多めにこの喜多方ラーメンを買ってしまう。 しかし、あの時の味とはほど遠いものがある。 もう一度、喜多方に行って、本場の味を味わってみたいのだが、遠いからなあ。 まあ、今回注文したラーメンがおいしければ、わざわざ喜多方まで足を運ばなくてすむ。 期待してみるか。
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