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2003年08月28日(木) 火星が出ている

火星が出ている。

要するにどうすればいいのか、という問は、とりあえず置いといて、明日の休みに何をするのかを考えよう。
明日は晴れるらしいから、何もしないで、家でゴロゴロしているのももったいない。
かといって、どこかに出かけるのも面倒だ。
スーパー銭湯に行くことも考えたが、月に一度で充分である。
夜景は当分見なくてもいいだろう。
一昨日映画に行ったばかりだから、映画に行く気もしない。
じゃあ、何をしようか?
それを考えるのも面倒になってきた。

火星が出ている。

昨日あれだけはっきり見えた火星が、今日は雨雲に隠れて見えなくなっている。
週間予報でも、明日は晴れるものの、それ以外は曇り及び雨マークが続いている。
この、約6万年に一度の出来事を、子孫に語り継ぐためには、一日見ただけでは不足である。
もう少し見せてくれないと、火星に関する物語さえ作れない。

火星が出ている。

火星が接近する時、乱世になると言われているらしい。
が、その根拠は何なのだろう。
6万年前の記憶が残っているとでもいうのか。
ただイメージで言っているだけなのだろうか。
アメリカのラジオで「宇宙戦争」というドラマをやっていたところ、それを火星人襲来のニュースだと勘違いして、全米がパニックに陥った、という話を聞いたことがある。
今回の乱世説も、真に受けてパニックに陥る人がいるかもしれない。
また、火星接近を不況の原因と決めつけて、責任回避する政治家が現れるかもしれない。
いずれにせよ、根拠のないことをマスコミが口にするのは、やめてほしいものだ。

火星が出ている。

あいかわらずダニの被害に遭っている。
右足に3ヶ所、左腕に1ヶ所が、ダニの犠牲になり、その部分はツベルクリンの陽性反応のように赤く腫れ上がっている。
ズボンとの摩擦で痒みが増し、気が狂いそうになる。
この痒みは尋常なものではない。
ところで、ダニは家にいるのではなく、どうも会社の倉庫にいるようなのだ。
カーペットを外し、バルサンを焚いて以来、裸で寝ころんでいても、もう腹などを噛まれることはない。
店に立っていて痒くなるようなことはない。
ということは、残るのは倉庫である。
会社の倉庫という広範囲な場所にいるダニを、どうやって退治したらいいのだろう。
ところで、このダニの異常発生は、今年の異常気象と何か関係があるのだろうか。
例年もこの時期はダニの被害にあうのだが、今年は特にその被害が多い。
気温といい、湿度といい、ダニの発生しやすい条件が整っているのだろう。
これも、火星接近と何か関係があるのだろうか。

火星が出ている。

今日は火星接近の記念として、高村光太郎の『火星が出ている』という有名な詩を、ここで引用しようと思った。
が、家のどこを探しても詩集が見つからない。
おそらく実家に置いてあるのだろうが、取りに行くのも面倒だ。
ということで、ぼくの記憶にある詩句だけを、ここで引用した。
「火星が出ている」と、冒頭の「要するにどうすればいいのか、という問は」がそれである。
けっこう感動した詩なのに、これだけしか覚えていないとは−。

火星が出ている。


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