ネズミが嫌いということは書いたが、そのついでにぼくの嫌いな物を羅列しておく。
【病院】 嫌いと言ってすぐに思い出すのは、言うまでもなく病院である。 これはエッセイなどにも書いているので、別に説明の必要もないだろう。 で、病院のどこが嫌いなのかといえば、すべてである。 病院の臭いが嫌いである。 注射が嫌いである。 薬が嫌いである。 医者が嫌いである。 看護婦が嫌いである。 ・・・である。
【ピースご飯】 次に、食べ物で嫌いなものはといえば、これも前に書いたことのあるピースご飯である。 炊きあがった時の臭いといい、食感といい、あんなに人を小バカにした料理はない。 だいたいご飯というのは、あのネチャッとした歯ごたえを楽しむものである。 そこにグリーンピースのような、歯ごたえのない物が混ざっていると、楽しさも美味しさもなくなってしまう。 ま、これに反論されても困るので、ぼくだけの感じ方だと言っておこう。
【ゴルフ】 スポーツではゴルフ。 前の会社にいた時、それまで無趣味だった同期の男が、急にゴルフを始めた。 本人は「前から興味があった」などと言っていたが、その男の興味はゴルフにあったのではなかった。 上司の嗜好に合わせることに興味を持っていたのだ。 彼のごますりは露骨だった。 上司の言われるままに動いていた。 だから受けは抜群によかった。 ひねくれ者のしんたをはじめ、同期の者を尻目に、彼はドンドン出世していった。 でも、こういう奴は下から嫌われる。 彼の部下から、何度もグチを聞かされたものである。 元々ゴルフに興味のないぼくだったが、この男のせいで嫌いになった。 もちろん、ぼくはゴルフをやらない。
【日曜日の午後3時半頃】 野球シーズンの日曜日の昼間は、KBC(九州朝日放送)ラジオで野球中継をやっている。 ところが、3時半頃になると、突然「ここから○分間、競馬中継をお送りします」というアナウンスが入り、野球中継が中断される。 この間の、ダイエーが安打数の日本記録を作った時にも中断された。 この秋、もし日曜日のその時間帯で、ダイエーの優勝が決まるとしても、KBCは競馬中継をやるのだろうか。 もしもそうなら、ダイエーファンとして断固抗議する。 実に迷惑な話である。 だいたい競馬なんかは、結果を言えば事足りるのである。 わざわざ中継なんかする必要はないじゃないか。
【パチンコ屋】 元々ぼくはギャンブルに興味がない。 前の会社にいる時、電車の時間待ちでパチンコをやったことがあるが、目の色を変えてやっていたわけではなく、ゲーム感覚でやっていたのだった。 だから、勝っても負けても、せいぜい千円止まり。 それ以上の欲が沸かないのだ。 前の会社を辞めてからは、まったくパチンコ屋には足を運んでいない。 そのパチンコ屋に嫌悪感を抱くのにはわけがある。 ぼくの住んでいる地区には、大きなパチンコ屋が5店建っている。 仕事の行き帰りや、買い物に行く時には、必ずその前を通らなければならない。 ところが、パチンコ屋から出入りする車のマナーが、まったくなってないのである。 パチンコ屋に入る車は車間も考えずに割り込んでくるし、駐車場から出てくる車は左右を確認せずに飛び出してくる。 「何で、遊んでいる奴らのために、こちらがヒヤヒヤしなければならんとか!?」 ぼくはパチンコ屋の前を通るたびに、パチンコ屋から出てくる車を睨み付けている。 もちろん、入れてあげない。
さて、最後に気がついたことがある。 今日の日記を書いていて、何かしっくり来ないものがある。 「何だろう?」といろいろ考えていたのだが、それがようやくわかった。 それは『嫌い』という言葉にあった。 北九州の人間は、日常『嫌い』という言葉をあまり使わない。 例えば、取引先のTという人間が嫌いだとする。 その時「Tさんは嫌いだ」とは言わない。 では何と言うか? 「Tさんは好かん」と言うのだ。 「嫌いだから、来ないでほしい」ではなく、「好かんけ、来んでほしい」である。 『嫌い』だと、何か冷たい感じがする。 一方の『好かん』のほうは、少しは温もりがある。 ということで、『嫌い』を全部『好かん』に訂正しようかと思ったが、面倒なことは好かんからやめておく。
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