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2003年06月29日(日) ズボンのポケット

ぼくのズボンのポケットの中は、いつもいっぱいである。
何が入っているかというと、右のポケットには家や車の鍵が入っている。
夏場はタバコとライターも入っている。
タバコはマイルドセブン・スーパーライトBOXである。
箱が角張っているので、どうしてもポケットは膨らんでしまう。
ライター。
愛用しているのは、3本組98円のライターである。
ぼくはZIPPOのライターをいくつか持っているのだが、使ったことはない。
オイルを入れるのが面倒であることと、ポケットに入れるとかさばるからだ。
ポーチか何かに入れて持ち歩けばいいじゃないか、と言う声もある。
しかし、ぼくはそういうものを持ち歩く習慣を持ってないし、基本的におっちょこちょいであるぼくのことだから、ついうっかりして、どこかに忘れてくるに違いない。

左のポケットには、千円程度入った小銭入れ。
お金はそれ以上持ち歩かない。
持っているだけ遣ってしまうからである。
つまり、自分へのセキュリティである。
夏場はその上に携帯電話も入れている。
これも、タバコと同じ理由からである。

後ろの左ポケットには、免許証入れ。
中には免許証・キャッシュカード2枚・クレジットカード2枚・メンバーズカード2枚、数々の領収書・本屋の請求書・お守り袋などが入っている。
なぜか刑事さんの名刺なんかも入っている。
そのため、革の免許証入れは、BOXタイプのタバコの箱より厚くなっている。
領収書や本屋の請求書に関しては、期限が来るまでは入れている。
大切なものなので、別の所に保管していたほうがよさそうなものであるが、ぼくの場合はそうではない。
家で保管する場所といえば、机の引き出しの中である。
しかし、ぼくの机の引き出しは開かない。
なぜなら、ぼくが大切だと思っているものがたくさん入っていて、詰まっているのである。
無理して開けようとすると、書類などはすぐに破れてしまう。
そういう意味で、免許証入れの中が一番安全なのである。

後ろの右ポケットには給料袋。
もちろん明細のみである。
これは給与明細を貰った時、入れるところがないので仕方なくそこに入れているだけのことで、別に深い意味などはない。
ズボンを履き替える時、どういうわけか、鍵や小銭入れと同様に、給与明細も替えたズボンのポケットに入れ直している。
給与明細などは1回しか見ないので、後は別に家に置いていてもいいのだが、その時は何も考えずに入れ直している。
ポケットから出すのは、その愚を悟った時である。
しかし、次の月になると、そのことを忘れ、同じことをやっている。

ふと思ったことだが、美空ひばりの『東京キッド』という歌の一節、「右のポッケにゃ夢がある…」は、右のポッケには何も入ってないということなのではないだろうか。
何もないから夢が持てるのだ。
給与明細や請求書なんかが入っていたら、夢を持てないだろう。


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