日課にしていることがある。 朝、会社に行ってすぐにお客さんの休憩所でタバコを吸うことである。 今日もいつものようにタバコを吸っていた。 そこには自動販売機のほか、ビン・缶とその他のゴミ箱が2つずつ用意されている。 ビン・缶入れの横には、掲示板がある。 そこにポスターなどが張っている。 今日、ポスターを見ていて、ふと下に目をやると、そこにチラシが山積みにされていた。
何のチラシだろうと見てみると、そこには『ホットホットパーティ』と銘打って、「木曜日と金曜日限定で、アジア料理を食べ放題、ビール・日本酒・ウィスキーなど飲み放題。期間は12月2日から27日まで、年が明けて1月6日から31日まで」と書かれていた。 裏を見ると、「男性4000円(税込み)、女性3500円(税込み)。グループの幹事さんにはプレゼントを進呈。30名以上のグループの場合は、土・日・平日も承ります」などと書いてある。 いちおう「パーティ」とは書いているが、期間を考えると、これは忘年会・新年会の誘致である。 しかし、このチラシには一切「忘年会・新年会」とは書いていない。 あくまでも「パーティ」という名にこだわっている。 いったいどこの店だろうか? と、店名を見て驚いた。 何とそのチラシは、スペースワールドのチラシなのだ。 確かに入園料と2アトラクションチケット付きとなっている。 酔っぱらって、タイタンや惑星アクアに乗って大丈夫なのか、と思い、よくチラシを見てみると、チケットは観覧車とカーニバルストリートのゲームのものだった。
しかし、市のシンボル的存在のテーマパークが、どうして忘年会なんだろう。 焼酎片手に宇宙を満喫しろとでも言うのだろうか。 理解に苦しむところである。 はたして東京ディズニーランドが、「忘年会は、ぜひうちで」と呼びかけるだろうか? ハウステンボスが、「うちで新年会をしろ」と言うだろうか? 夢を売る商売が、現実を売ってどうするんだ。 こんなことやっているから、いつまでたっても工業地帯から脱皮できないのだ。
宇宙を売り物にするなら、そのスペースシャトルを飛ばしてみろ。 そうすれば、忘年会なんか企画しなくても人は集まる。 飛ばすのが無理なら、そこから皿倉山の山頂まで、ロケット型のロープウエイでも作ったらどうだ。 いつも同じ人が凝り固まった頭で考えるから、こんなしょうもない企画しか出てこないのだ。 そのうち、「大宇宙カラオケ大会」をやるのは目に見えている。 「私たちの固い頭では、こういう企画しか出てきません」と正直に言って、一般市民からアイデアを募集したほうがいいんじゃないか? いずれにしても、これが今の北九州である。 八幡製鉄所が創業してから、今日で101年たった。 鉄のように固まった頭を、溶鉱炉で溶かす時期が来ている。
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