頑張る40代!plus

2002年06月29日(土) 店長からの電話

さっそく洋楽ベスト20といきたいが、続けてやると面白くないので、今日はやめることにします。
というより、心の準備ができてないので。

さて、朝のことである。
開店前に、突然ぼくの携帯電話が鳴った。
『誰だろう?』と画面を見てみると、店長からだった。
『今日、店長休みやったかなあ?』と思いながら電話を取った。
「しんちゃ〜ん、愛してる」と言う。
いきなりの愛の告白である。
50代半ばの男から愛の告白を受けても、全然嬉しくない。
しかも、ハゲである。

「はい何でしょうか?」
「そっけないねえ」
「忙しいのに、つまらんこと言うけですよ」
「いいやないね。うだうだ・・・」
「で、ご用件は?」
何でも、今日は店周りの草刈をするので、開店準備をするように、店長代理に伝えてくれということだった。
店長代理に用があるのなら、わざわざぼくの携帯に電話することないだろう。
こっちだって忙しいのだ。
本人に直接電話しろ。

そういえば、前にもこんなことがあった。
その日休みの店長から、ぼくの携帯に電話が入った。
「もしもし、何かあった?」
「え?」
「電話が入っとった」
「おれ、してないですよ」
「いや、事務所からやけど」
それなら事務所に電話すればいいじゃないか。
ぼくはめったに事務所に行くことがないので、そこであったことなど知るはずがない。

店長はぼくの携帯によく電話をかけてくる。
「しんちゃ〜ん、うちの嫁さんがいじめる〜」
「今から飲みにおいで〜」
「今日はうちの草刈したよ〜」
ぼくにとっては、どうでもいいことである。
こういう電話の時の店長は、たいがい酔っている。
おそらく『ゆでだこ』みたいに顔を真っ赤にして、電話をしているのだろう。

自分の携帯を替えた時にはすぐに電話してくる。
「携帯替えたよ〜」
「そうですか」
「今度からこの番号に電話してね」
「わかりました」
「ところで、これどうやって使うんかねえ」
「知らん!」
ぼくはドコモ、店長はauである。
操作方法が違うので、ぼくが知るわけがない。
「auの人に聞いたらいいやないですか」
「冷たいねえ。教えてくれたっていいやん」
「だから、知らんっちゃ。取説よく読んだらわかるでしょ?」
「じゃあ、あんた読んで勉強しとって」
「・・・」

突然メールを始めると言い出して、メールアドレスを考えてくれ、と言われたこともある。
その時は、事務所の女の子が考えた「R2323」というアカウントにした。
「R」は店長のニックネームの頭文字で、「2323」はフサフサである。
凄い皮肉だったが、本人は「お、いいねえ」といたく気に入っていた。
幸せな人である。

話は元に戻る。
店長代理にそのことを伝えた。
「草刈しよるけ、開店準備ができんち言うんやろ。さっき聞いたよ」
「えっ! 今電話があったんやけど」
「何考えとるんかねえ、あのおっさん」
「何も考えてないでしょう」


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