頑張る40代!plus

2002年05月07日(火) 後悔

先日の日記(4月28日分)で、西岸良平の『鎌倉ものがたり』というコミックを買った旨をお伝えしたが、それにハマってしまった。
あの日は3巻まで買っていたのだが、このコミックは、現在18巻まで発売している。
「そういえば、本屋には全部揃っていたなあ」
そう思うと、体が勝手に動き出した。
普段は駐車代の関係もあって、黒崎に行く時はJRを使っているのだが、「欲しい!」物がある時には、必ず車のキーを握っている。

今日は渋滞もなく、5分ほどで黒崎に着いた。
さっそく銀行でお金を下ろし、本屋に走った。
行ってみると、『鎌倉ものがたり』は17巻まではあった。
途中何巻か抜けていたが、ぼくは躊躇せず、十何冊かあるコミックをレジに運んだ。
清算をすました後で、ぼくは、「すいません。足りない分を注文したいのですが」と言った。
「お取り寄せですね。はい、わかりました。他の店に聞いてみますので、少々お持ち下さい」

5分ほど待たされた。
その間、ぼくはすることもなく、カウンターの前でボーっとしていた。
ふと、カウンターの下に目を落とすと、そこにミニモニのポスターが貼っている。
ぼくは、何の気なしにそのポスターを見ていた。
別にミニモニが好きなわけではない。
どちらが辻で、どちらが加護なのかも知らない。
矢口は知っているが、もう一人を知らない。
そんな具合である。

おそらく店員は、ミニモニのポスターを見ているぼくを見て、「この人いい歳して、ミニモニが好きなんやろか」とか「ロリコンおじさん」などと思っただろう。
たしかに、白髪頭の中年男が、ミニモニのポスターをじっと見ている姿というのは、異様なものがある。
しかしその時、白髪頭の中年男は、「矢口は性悪な顔しとるのう」、「どっちが辻で、どっちが加護か知らんけど、間抜けな顔やのう」、「誰か、一人だけ浮いとる、このケバイ姉ちゃんは!?」、などと思っていたのである。

モー娘系の人で、ぼくが知っているのは矢口だけである。
なぜぼくが矢口だけを知っているのか?
それは、矢口がこの「頑張る40代!」を訪れたことがあるからだ。
昨年の春、ぼくは『ある人』から、矢口真理なる人のプライベートサイトを教えてもらった。
「矢口ッちゃ誰か?」
「モー娘の矢口」
いかに芸能界音痴のぼくでも、モー娘という名前くらいは知っていた。
が、モー娘が何人構成で、どういう人がいるのかなどは、まったく知らなかった。
この時、初めて矢口という人がモー娘にいると知ったのである。
それからぼくは、矢口に関心を抱くようになった。
何度かそのサイトを訪れてみた。
素性を伏せてはいたが、矢口はそのサイトに、それらしきハンドルネームをつけて、それらしきことを書いていた。
ぼくは、ちょっとしたいたずら心で、『頑張る・・』のURLを入れ、掲示板に「頑張って下さい」と書き込んだ。
すると、数日後、矢口がぼくのサイトにやってきた。
ぼくの掲示板に、『それらしきハンドルネーム』で書き込んでくれたのだ。
ここでもぼくは、「お仕事頑張って下さいね」と書いた。

そんなことを思い出していると、先ほどの係の人がやってきた。
「お待たせしました。この本は久留米店にありました。そこから取り寄せいたしますので、1週間ほどお時間がかかりますが、よろしいでしょうか?」
「ああ、かまいませんよ」
「では、入荷いたしましたら、ご連絡差し上げます」
「よろしくお願いします」

そこから離れる時、ぼくはもう一度ミニモニのポスターを見た。
やはり矢口に目が行く。
「あの時書いときゃよかった」と、帰る道々考えていた。
ぼくは矢口から書き込みがある前から、あることに気がついていた。
しかし、ぼくが書き込みをした時や、矢口の書き込みに返信する時、それを書くのは失礼だと思って止めておいた。
今になって考えると、それを書かなかったことを後悔する。

ということで、改めてレスします。
「お仕事頑張って下さいね。ニセ矢口さん」


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