久しぶりに、日曜日が休みだった。 サービス業に携わっていると、なかなか日曜日に休みが取れない。 前の会社では、土曜日や日曜日に休みを取るには、店長の許可をもらわなければならなかった。 「店長、来月の○日の日曜日、友人の結婚式があるので、休みがほしいんですが」 「え、日曜日に? 断るわけはいかんとね」 「そんなことはできません」 「困ったねえ。で、披露宴は何時からあるんかね」 「午後1時からですけど」 「じゃあ、午前中は仕事が出来るやないね。で、何時まであるんかね」 「おそらく、3時までだと思うんですけど」 「じゃあ、それが終わってから来れるねえ」 と、いつもこんなやり取りをやっていたものだった。 披露宴で一杯やってから仕事をするというのも、考えものである。 とにかくきつい。 半分眠気もさしているから、効率が上がらない。 とくに、客商売という仕事の性格上、酒を飲んで仕事をするというのは、褒められたものではない。 一般にこの日だけは無礼講と言わていれる初売りでも、仕事中に酒を飲むことを、ぼくは好まない。 とにかく、前の会社は、土日の休みを罪悪視するようなところだった。 別に、ぼく一人休んでも、大勢に影響はないと思うのだが。
さて、今日は午前中に黒崎に行ってきた。 話題のブラウザ『Opera』の本が出ているといううわさを聞き、本屋にその本を探しに行ったのである。 しかし、その本を見つけることは出来なかった。 しかたなく、代わりに別の本を買おうと、店内をウロウロと探してみた。 歴史、新書、文庫、とくまなく探してみたが、これはという本は見つからなかった。
結局買ったのは、西岸良平のコミックだった。 ぼくは、この人の作品は、『夕焼けの詩―三丁目の夕日』しか知らなかったのだが、見てみると他にもいくつか描いている。 いくつも作品があるというのは、マンガ家だから当たり前のことだが、知らないタイトルのマンガを、知ったマンガ家が描いているのを見ると、「おっ」と思うものである。 「ふーん、『鎌倉ものがたり』か。知らんなあ。・・・、ん? おお、これ西岸良平やん!」 このマンガは、「漫画アクション」に連載されていたものらしい。 実は、ぼくが今までこの手の雑誌で読んだことがあるのは、ビッグ・コミック系の「オリジナル」と「スペリオール」、あとは「ヤングマガジン」くらいしかなく、「漫画アクション」は読んだことがなかった。 だから、『クレヨンしんちゃん』が、どの雑誌に連載されていたのかを、つい最近まで知らなかったのだ。
ということで、西岸さんのコミックを何冊か買い、雑誌のところに行ってみた。 パラパラとページをめくった。 「おお!」なんと、柳沢きみおの『翔んだカップル』を連載しているじゃないか。 タイトルは『翔んだカップル21』になっているが、まさしく『翔んだカップル』である。 知らなかった。 あの名作が、アクションで蘇っていたのか。 買ってみようか、とも思ったが、電車の時間に間に合わないので、今日は買わずに帰った。
今日は黒崎に行く前から、かなり時間を気にしていた。 なぜなら、今日は、午後1時からテレビで「ダイエーVSオリックス」の試合があったからだ。 寺原投手の福岡ドーム第一球を、どうしても見ておきたかったのだ。 ぎりぎりセーフだった。 駅から走って家に帰り、慌ててテレビをつけると、寺原が今からまさに投げようとしていた。 しかし、今日の寺原はよかった。 もっと投げさせればよかったのに。
今日は天気も崩れなかったし、西岸良平の本も手に入れたし、ダイエーも勝ったし、まあ、いい一日だったと言えるだろう。 おっと、もう3時やん。 明日は仕事だし、もう寝ることにしよう。
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