| 2002年03月06日(水) |
今年も啓蟄がやってきた |
今日は啓蟄である。 昨年も似たようなことを書いたが、今日からまた半年以上の日々をさまざまな昆虫たちと過ごさなければならない。 今年ぼくが目標としているのは、「アリの撲滅」である。 春から夏にかけて、いつも台所はアリに占領されてしまう。 大きいアリや小さいアリが、我が物顔に歩いている。 砂糖ケースは、さながらアリの集会所である。 団地の3階のどこに巣を作っているのかは知らないが、彼らは毎年確実にやってくる。 今年こそどうにかしないとならないが、まだ具体的な作戦は立てていない。
3年ほど前だったか、あるテレビ番組で、砂糖の周りにチョークで線を引き、その中にアリが入るかどうかの実験をしていた。 チョークを引く前はたくさんのアリが砂糖にたかっていたのだが、チョークを引いたとたん、一匹のアリも砂糖に行こうとしなかった。 チョークの中に入らないのだ。 これはいいものを見たと思ったぼくは、さっそくチョークを買ってきて、玄関やベランダの出入口、窓などにチョークを引きまくった。 「よし、これでもう大丈夫」 それから3日間は平和な日々だった。 おそらくチョークの効果があったのだろう。 そう思って、また家中にチョークを引きまくった。
4日目のことである。 今でもそうだが、ぼくは朝起きるとオロナミンCを1本飲むようにしている。 飲んだ後はふたをしてゴミ箱に捨てているのだが、その日はふたを開けたまま畳の上に放置しておいた。 仕事を終えて帰ってみると、ぼくの部屋のベランダの出入口から一筋の糸のようなものが見えた。 その糸は、朝飲んだオロナミンCの空きびんまでつながっている。 「なんかこれ!!」とぼくは叫んだ。 よく見ると、その黒い糸はアリの行列であった。 空きびんはアリで真っ黒になっていた。 ぼくは慌ててそのびんを掴み、洗面所まで持って行った。 水道の蛇口を開け、びんを洗い流した。 大量のアリが流されて行く。 中にはぼくの指から腕に伝って逃れようとしているアリもいる。 ぼくは容赦なくそのアリも水に流した。 部屋に戻ると、目標物を失ってさまよっているアリの大群がいる。 そこに殺虫剤をかければいいのであるが、ぼくは殺虫剤の臭いが嫌いである。 手で潰すのも気が進まない。 蟻酸の臭いも嫌いである。 ということで、ここでも水作戦を取った。 水浸しにした雑巾で、アリの行列をなぞっていったのである。 雑巾を洗うと、バケツの中にはたくさんのアリが浮かんでいる。 ぼくはしつこくこの作業を繰り返し、アリを一掃した。 チョーク作戦は失敗に終わった。
昨年一昨年は『アリの巣コロリ』に頼っていた。 アリの通り道に仕掛けておいたのだが、どのアリもよけて通る。 きっと匂いが足りないのだと思ったぼくは、『アリの巣コロリ』の中に砂糖をまぶしてみた。 ようやくアリは『アリの巣コロリ』の仕掛けの中に入るようになったが、肝心のえさを持っていかない。 どうも砂糖だけを食べているように見えた。 砂糖がなくなったのか、しばらくするとアリは再びそこをよけて通るようになった。 「この野郎!」と思い、今度は『アリの巣コロリ』にオロナミンCをかけてみたが、結果は同じで、アリは寄りつきもしなかった。
さて今年はどうしたものか。 チョークや『アリの巣コロリ』はきかないし、かといって家中水浸しにしておくわけにもいかない。 困ったものである。 しかし、このままにしておくわけにはいかない。 何か有効な手段を考えて、きっとアリたちを「ギャフン」と言わせてやる。
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