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2002年02月05日(火) パンの話

ラジオでパンの特集をやっていた。
その中で、「フランス人は、パンにスープを浸して食べている人が多い」と言っていた。
別にフランス人に限ったことはないと思うのだが。
例えば、インド人はナンにカレーをつけて食べている。
スープとルーの違いこそあれ、基本は同じである。
日本人の中には、こういう食べ方を「汚い」とか「行儀が悪い」という人がいる。
じゃあ、雑炊はどうなる。
宮崎の冷汁定食はどうなんだ。
これも基本は同じである。

ぼくはこの食べ方が大好きである。
よくフランスパンや食パンやコッペパンなどの無味なパンに、カップラーメンのスープを浸して食べている。
これが実においしい。
わりとアクのあるカップラーメンのスープも、こうするとまろやかなものになる。
カレーヌードルのスープは絶品である。
逆にフランスパンのような堅いパンでも、こうすることによって食べやすくなる。
古くは小学生の頃、給食の時にはいつもパンに脱脂粉乳を浸して食べていた。
給食の時、ぼくはしゃべってばかりいて、食べるのが極端に遅かった。
そこで苦し紛れに編み出したのが、このパンをミルクにつけて食べるという食べ方だった。
この食べ方によって食べるのが早くなったのは言うまでもないが、こうすることによって、アラ不思議、あのくそまずい脱脂粉乳と、味気のないコッペパンが、調和されて程よい味になっているではないか。
この食べ方にしてから、同級生から「汚い」とか「気持ち悪い」とか言われたので、「お前らには、この味はわからん」といつも言い返していた。

ご飯も同様である。
まだ保温ジャーがなかった時代、ぼくの楽しみは、冷えた飯にお茶をかけて食べることだった。
おかずは、さば缶一本である。
世の中にはいろいろな料理があるが、この「冷や飯お茶漬け+さば缶」よりおいしい料理を、ぼくは知らない。
最近は酒が主食になっているので、あまり家ではお茶漬けを食べなくなったが、弁当はいつも茶漬けにして食べている。
そのため、会社にはマイ茶碗を準備している。
弁当を持って行きだした当初は、小学時代と同じく食べるのが遅かった。
食べるのが遅いと、当然楽しみにしている昼寝の時間が減ってしまう。
「これじゃいかん」と思い、小学生の頃を思い出して、ご飯をお茶に浸すようにしたのである。
ご飯が冷えているので、猫舌のぼくにはちょうどいい温度になっている。
こうすることによって、食べる時間が5分短縮された。

さて、パンの話に戻る。
ぼくは菓子パンが好きである。
今でも、サンドウィッチやハンバーガーよりは、ヤマザキの菓子パンを好んで食べている。
保育園に通っていた頃、土曜日はいつもパン食にしていた。
平日は保育園からおかずが出ていたので、弁当にごはんを入れて持って行っていた。
土曜日はその給食が休みだったのである。
そういうこともあって、土曜日には園児のほとんどがパンを持ってきていた。
ぼくがよく持って行ったパンのは、クリームパン、アンパン、コッペパン、ウェハウスパン、バターパン、ドーナツパン(油パンと言っていた)だった。
その中でも特に好きだったのは、バターパンだった。
今のバターパンに比べると、確かにバターの質はよくなかったと思う。
しかし、味がよかった。
特に気に入っていたのが、バターがザラザラしていたことである。
多分、そのザラザラは砂糖だと思う。
パンを噛むと、ザリザリと言うのである。
あの感触をいつも楽しんでいた。
このザラザラが最近のバターパンにはない。
一時期セブンイレブンで売られていたのが、それも今では見かけなくなった。
ヤマザキから、食パンに砂糖を混ぜたバターを塗ったパンが出ているが、あれじゃないんです。
コッペパンに切れ目を入れ、そこの中に砂糖入りの白バターが入ったやつです。
多少高くても、あのバターパンがあれば食べたいなあ。


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