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2001年10月24日(水) マンガの影響

ぼくがマンガを真剣に読み出したのは、小学2年の時である。
マンガがぼくのその後の性格を形作ったといってもいい。
それまでは、変わった人間ではあったが、わりと大人しい性格だった。
しかし、マンガを読みだしてから、徐々に変身していった。

何が変わったかというと、とにかくよく喋るようになったのである。
これは「おそ松くん」の影響だと思う。
とにかく、誰にでも話しかける。
近所のおじさんやおばさんにもよく話しかけていた。
おかげで、近所で有名になってしまった。
10年ほど前に小中学校の同窓会があったのだが、当時近所に住んでいた子が、「うちのお父さん、今でも『しろげしんたはどうしよるか?』と訊くんよ」と言っていた。
母が町内会の役員をしていた時、集会で知らない人から「息子さんは元気にしていますか?」などと声をかけられたらしい。
「え? しんたのことですか?」と訊くと、「ええそうです。息子さんが小学生の頃、うちに来て、よく屁理屈を言っていた」と懐かしがっていたということだ。

この頃「〜じゃん」とよく言っていた。
実はこの「〜じゃん」を、ぼくは「おそ松くん」独自のしゃべり方だと思っていた。
中学の時、横須賀の親戚が遊びに来たのだが、その時あまりに親戚の人が「〜じゃん」と言うので、「この人たちも“おそ松くん”を読んでいたのかなあ?」と思っていた。
「〜じゃん」が関東の方言だと知ったのは、20歳の時、上京してからだった。

小学3年の一学期、ぼくが隣の席の奴とおしゃべりばかりするので、席替えさせられたことがある。
休み時間だけではなく、授業中もずっと喋っている。
先生からいつも「廊下に立ってなさい」と言われていた。
ある日、隣の席の奴の親が「しんた君と同じクラスだと勉強せんけ、違うクラスにしてくれ」と怒鳴り込んできた。
担任は「クラス替えは出来ない」と突っぱねた。それでもその親がしつこく言うので「じゃあ、席を替えましょう」ということになった。
あとで担任に「あんたがペラペラ喋るけ、こんなことになるんよ」と文句を言われた。

当時ぼくはソロバン塾に通っていた。
そこでもおしゃべりは続いた。
先生からソロバンで何度頭を叩かれただろう。
「学校で充分喋ってきたんだろうから、ここでは静かにしなさい!」といつも言われていた。
こんなことだから、なかなか昇級しなかった。
他の人の3倍はかかったと思う。
ソロバン塾には3年間通ったが、4級までしか取れなかった。
普通は1年くらいで取れる級である。
塾をやめる時、先生から「もうちょっと落ち着きを持たないと、何をやってもだめだ」と言われた。
ぼくは「何を言っているんだろう?」と思っていた。

ぼくがその落ち着きを持つようになるのは、中学2年になってからである。
「あしたのジョー」にハマってしまったのだ。
当時、性格や考え方がジョーになりきっていた。
結局ここでも、マンガが影響した。
その後も何度か、自分の中で性格が変わっていったが、その時々に読んだマンガの影響がかなり強い。
最近の性格は、5年程前に読んだ手塚治虫の「シュマリ」の影響を強く感じる。
主人公シュマリは、子供っぽい大人である。


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