Lacrimosa 日々思いを綴る
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2003年04月04日(金) 軌道エレベーター

かつて幼少の頃、思い描いた21世紀って、どんなものでしたか?
夢に描いた21世紀が、始まって早々暗い話題のオンパレードとは、思ってもみませんでしたね。2足歩行のロボットも登場しませんし。小型軽量で音質クリアで持ち歩ける電話がここまで普及する、なんて事も思ってもみませんでしたね。

少なくとも、宇宙ステーションの4基や5基はあって当然だと思ってたんだけど、「スカイラブ」や「ミール」はすでに失われ、「国際宇宙ステーション」は未だ未完成。しかも「コロンビア」の事故で建造も滞る有り様。

ユーリ・ガガーリンが宇宙を飛んでから、すでに42年。多くの革新的な技術が導入されながら、宇宙飛行は未だに危険がいっぱいです。
宇宙開発が進めば、より多くの資材や人を宇宙に運ばねばならないでしょう。しかし、現存のロケットやシャトルのような、危なっかしい上にバカみたいに金の掛かる、しかも地球環境に厳しい交通手段に頼るわけにはいきません。

「軌道エレベーター」という概念は、1960年代にすでにアイデアが出されていたようです。
どういうものかっつーと、静止軌道上(地上より3万6千km)にベースとなる衛星を作り、地上に向かってチューブを伸ばし(重力を遠心力で中和するため、反対側にも同じように伸ばして行く)、地球と宇宙をエレベーターで行き来しよう、というもの。
地上に建っているように見えて、実は静止衛星。その高さ、実に15万km。旧約聖書にある「バベルの塔」を思わせます。まぁ、実在の「バベルの塔」は90mくらいだったそうですが。
その性質上、建造する場所は赤道付近に限られ、途方も無い金と時間と労力を要するでしょう。しかし、建造によってもたらされる恩恵は、それを補ってあまりある事は明白です。

現在、世界では「軍事」に最も金が注ぎ込まれています。それに対し、「環境対策」に充てられている金は、最も少ないと言われています。
今、軍事予算を半分カットし、環境と宇宙開発に6:4くらいで投資すれば、どれだけ素晴らしいものを得られるかは、想像に難くありません。

その辺り、もうちょっと考えてもらえないかなぁ。


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