Lacrimosa 日々思いを綴る
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2003年04月01日(火) 宇宙開発 立ちふさがる壁

戦争報道で忘れられがちですが、スペースシャトル「コロンビア」の墜落事故から、今日でちょうど2ヶ月です。
1986年の「チャレンジャー」爆発事故の映像は、今も鮮明に思い出されます。今年「コロンビア」を失った事で、現存するスペースシャトルは、「アトランティス」「ディスカバリー」「エンデバー」の3機となりました。
「コロンビア」の初飛行は、未だ冷戦構造が世界を覆っていた1981年の春。すでに22年もの年月が経っています。
21世紀を迎えた今も、有人宇宙飛行の手段を持っているのは、アメリカとロシアだけです。しかも再利用可能な宇宙船は、スペースシャトルのみです。ロシアの有人宇宙船「ソユーズ」は、1回使い切りです。使い古された感のあるスペースシャトルですが、実は未だに「最先端」の技術なのです。ハッブル宇宙望遠鏡は、シャトルなしでは完成を見なかったかも知れません。
しかし「最先端」とは言え、問題点が多いのも事実。ここで、発射台に乗っているシャトルの姿を思い浮かべてみて下さい。
何度も使用出来るのは、「オービター」と呼ばれる船体部分のみ。
左右の鉛筆みたいなロケットは、20回程度のフライトで使えなくなります。
あのバカでかい燃料タンクは、なんと使い捨てです。
何年か前に、打ち上げのさらなる効率化を目指し、新たなシャトルの開発プランが立ち上がりました。
補助ロケットや外付け燃料タンクを廃し、機体単独での大気圏離脱・帰還能力を備えた次世代の宇宙船を完成させる…はずだったんですけどねぇ。

運用によって発生する利潤−建造にかかる費用=超赤字

ってなわけで、計画は頓挫しちまいました。
しかし、「コロンビア」が失われた今、再びシャトル建造の動きがあると思われます。現在のシャトルの運用計画は、仕様の異なる機体が4機必要となるからです。新たなシャトルが既存のマイナーチェンジに留まるのか、新機軸の機体となるのかは、わかりませんが。

うむ、ノってきたな。次も宇宙開発ネタでいこうか。


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