今日は父方の祖父の米寿祝。 もともと耳の遠かった祖父はこのところますます聞こえなくなり、そのせいで外出や他人との接触を避けだし、だんだん呆けが顕著になってきた。 目も弱くなったようで段差に気付かないのも外出を避ける一因なのだろう。 耳と目と言うのは、外部認識における割合のほとんどを占める。それをどちらも駄目にしつつあるし、もともとやや独自の悟りを開いているような人なので、孤立感が強いのかも知れない。 久し振りに見た祖父は非常に父と似た歩き方、いや、父が祖父に似ているのか。とにかくそう言う感じではあったが、呆け始めた老人独特の臭いを発していた。 会話をするのも並大抵でなく、遠くなってないほうの耳に口を寄せ大声でゆっくり話しても駄目で、カード型補聴器のマイクに口を寄せ、大声てゆっくりはっきり少し高めの声で話さないと届かない。でも悪口は聞こえるんだよね、小声でも(笑) 帰りは酔っ払って歩くのも容易ではなく、店先で寝てしまうくらいの体たらくだったが…あの恰幅のよかった体がすっかり細くなり、堂々とした物腰がすっかり弱くなり、自信に満ちた言葉が弱々しい戯言になり、老いとはこうも人を変えてしまうのだ。 やがて祖父を見るたびに『昔はああも元気であったのに』と常に思うようになるのかも知れない。何時までも人は元気ではない。 石垣の祖父を失った時にそれは実感していたのだけど…・だけど。 そんな祖父の介護をするように歩いていたら急に腹痛。 皆にさようならを言うのも忘れて急いで近場のデパートへ手洗いを借りに走る。 出てきたら、妹達と従弟妹達が待っててくれてて、そのままダーツをしにいった。 従弟妹同士で遊ぶのも、けっこう面白い。 さようならをしてから今度は地元で妹と3人でビリヤード。 ある意味遊び三昧だった。
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