行人徒然

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最近はオンリーもデカイよね。
2004年05月30日(日)

 カカイルオンリーinTRC。ってか、TRCでオンリーなんて、すごいよねー。何て京さんと話しながら会場へ。どうでもいい事ながら、あたしがはじめてイベントに行ったのはこのTRCだった。高校生に片道1,000円を越える交通費は痛かったし、当時はそれでもまたパンピーだったので(興味を持った段階でパンピーではないかもしれないけど)パンフ500円も痛かった。今考えたら、500円なんて安いよ。ってか、大規模化するにつれ、パンフ代も馬鹿にならないよねー。ちなみに今日のパンフは800円(だったかな?)
 入場制限があって、10時頃に行ったのに、並んでもらった入場券は11時半。まだ早いほうかも。浅草のイベントなんて、10時頃のチケットでは入れるの2時とかあったしねー。サークル帰っちゃうよ。
 ま、今回はそう言う事がなさそうなのだが、チケット配布の時に問い合わせたところによれば、もらった番号だと入場は1時間半くらいはかかりそうだと言う事。なので、すぐそこにあった茶店に入って涼む事に。
 少しすると、やけに並んだ人が少ないな〜・・・なんて思っていたら、以外とスムーズに入場が終っていた事が判明。そらそうだ。最初から来た人はもう帰る時間だろうし、ずっと中に人がいるわけじゃない。帰る人が増えれば、入る人も増えるってだけの事。最初のほうはみんなまだ買い物中だからあとから入れる人は少ないけど、その人達が帰れば同じだけ入れるもの。
 そんな館内だったが、会場に入る前にもう一回並ばされ、その後入った会場内はやっぱりすごい人だった。なんか・・・マジで、これ、すごい。 人がいっぱいいると、それだけで机は見えないし、回る気も失せてしまう。そうじゃなくても、発掘作業をしない自分にとって、こんだ館内は・・・・ねぇ。
 そしてそんな中、事件は起こったのだ。たいしたもんじゃないけどな。
 最初、目に入ったのは、ブルーのもかもかしたもの。
 海豚のぬいぐるみ?
 プライズの景品かな?
 机の上にお留守番をしているそれは、リボンを身にまとってちょこんと座っていた。しかも屏風のように後ろに画用紙を背負い、あまつさえ「ご自由にどうぞ」とかいてある。たぶんこの海豚、お腹にたくさんのチラシを敷いていたのだろう。それがなくなった今、持ち主さんがしまってくれるのを待つ身のはずだ。
 しかし、行人はオヤジなのでギャグをつい噛ましたくなる。ので、京さんをつついて自分に注意を引いてから。
「ご自由にどうぞって書いてあるから、んじゃ、もらってくか」
と、そのイルカさんをつかんだところ、
「んなコトあるわけないでしょ」
と冷たい京さんの呆れた突っ込み。だが。
「ええ、いいんですよ」
 声は、その隣りのSPから聞こえた。にっこり笑った売り子のお姉さん(しかも可愛い)が、行人の冗談に笑ってるのか?とオヤジくさい誤解をしつつ、いや、冗談ですよと言おうとしたところ、
「そう言ってもらえるの、ずっと待ってたんです。どうぞ、持って行ってください」
 ええええええ?でも、自分は人形とか集めるの趣味じゃないし。大体、いらなくなった時に捨てるのが大変じゃないか。そうだ、京さんはぬいぐるみスキーだからもらうかもしれん。もらわなかったら、ちょっと可愛いからつれて帰ってもいいだろう。そう思いつつ京さんに
「持って行っていいってよ。どうするかね」
 とかいいつつ、イルカさんの鼻っ面を京さんの腕にちょんちょんとさせながら表情を見ると・・・・もうこのイルカさんの虜って顔。しかも、そのイルカを手からとり、胸にぎゅっと抱きながら言った。
「でも、このイルカさん、ちゃんとしたぬいぐるみじゃないですか」
 ちゃんとしてないぬいぐるみって何だろう。とか思ったけど、ま、それはそれ。もらう気満々の京さんが言う、形ばかりの抵抗(?)に、お姉さんは止めを刺した。
「いいんですよ。どうぞ」
「え〜〜〜、本当にもらっちゃいますよ。ありがとうございます♪」
 そんなわけで、つぶらなお目々のもかもかイルカさんは京さんの腕でもけーっと売り子さんとアイコンタクトで別れを告げていました。ちなみにこのイルカさん、あとから気付いたんだが、体を振るとキュッキュッて鳴くんだよねー。そこも可愛いわけだ。このイベント一番のブツだと、京さん大喜び。そこまで喜んでもらえたら、イルカさんも売り子のお姉さんも嬉しかろう。
 とかって思ってたんだけど、ここでちょっと考えてみた。
 誰かに差し上げるつもりで「ご自由にどうぞ」の前においてあるイルカさん。みんなが可愛いと指差したり、手に取ったりはするだろう。どうぞと言っても、本当にあげるつもりじゃない社交辞令だと思って、大半の人は笑って去るだろう。そのとき、彼女の胸に去来するものはなんだろう。
 きっと、あの時のあれに似てるような気がする。
 淋しさとむなしさと悲しさが混じるような、あの時の、あの気持ちに似てるような気がする。
 考え過ぎだろうか。

 今回は本を3冊も(?)購入。だいぶ涼しくなったような気がする都心を抜けて、地元に帰り、蕨の949でお疲れ夕飯会と称する飲みをした。その帰りに桃ちゃんで早売りジャンプをゲットし、とりあえず帰る事にした。




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