行人徒然

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願望と性格
2000年09月28日(木)

さて、いつまで続くのかこの話。今日は心理学の事。
「〜になりたい!」と思うのは願望だけど、「〜のように行動する」事を心理学では「同化」というそうだ。詳しくは知らない。
例えばここにガイが好きな人がいるとしよう。その人はただ好きなだけなので、まだいい。この人が「ガイのようになりたいな」と思ったらそれは願望であり、それが高じてガイのコスプレをしたり、あの「ござる語」を喋ったり、普段から空手などの格闘技を始めたり、行動を似せようとしたりしたら、その人は「ガイと同化」したいと言う事らしい。どれか一つでも、同化には十分だそうだ。
これは、「ガイになりたいが、完全になる事ができない」と言う精神的不満を解消するためにとる行動だとか。同様に、好きな歌手がいて、その歌手が好きなあまりに同じような格好をするもの「同化」としてとらえられるんだそうだ。これはビジュアル系のライブに行けばよく見る事ができると思う。
で、ここからが本題。長い前振りだ。誰かが読む事を前提として書くと、こんな事も一応書かなければいけないんだよね。知ってる人にはウザイだろうなぁ。
この同化時に、人の性格と言うのは同化したい対象に大きく左右されるんだそうだ。
例として、自分が件のコスプレをして見知らぬ人に会ったと考えればいいだろう。
「ケンだ!」
そう言われて話し掛けられた時、見知らぬうちに「ケンのように」振る舞おうとしてないか。今自分がケンとして認められた事に、一種の満足感や充実感を得ていないか。その後、ケンのように振る舞っていないか。
己の事なので、自分では分かりにくいかもしれない。ケンのキャラクターと言うのはその辺にもいそうなので、別の人間に置き換えてもいい。
リュウのコスプレをした時、変にストイックぶったりしてないか、とか、ダンのコスプレをした時に、妙におちゃらけた人間を演じてないか。そういう事でもいいわけだ。
自分の普段の性格と違う性格を演じている時、その人はなりたい人物と同化していると感じ、満足感や充実感を得るそうだ。コスプレが好きな人の中には「普段と違う自分になれるから」と答える人がいるが、それは同化している事に満足を得ている場合も有る。そうじゃない場合も有るけどね。
ファンのかたには大変申し訳ないが、私はビジュアル系バンドを好きになっている人でマナーが良い人と言うのを見た事はない。大体が人生を斜に構えて、変に強がっていたりする。それは歌詞の内容がそういった類のもので、それがバンドメンバーの考えだと思っているからだろう。ライブではものを壊したりすりバンドも有るし、たまにTVや雑誌で取材を受けても、「綺麗な日本語」で話す人も少ないから、ファンもそういう「人生を斜に構え、排他的な考え」をもち「乱暴な言葉を喋り」「ものを大事にしない」人間になってしまうのだ。
ファンがメンバーがそう人間であると思っているからこそ、そんなメンバーのようになりたい。なろうと思ってしまうのだろう。
ちなみに同化と言う現象は、深層心理下で起こるものと、意識上で起こるものの二つがあるそうだが、正確に強く働き掛けるものは前者だそうだ。

・・・・何だか難しくなってきたから、もうおしまい。
気が向いたらさらっと説明したくなるかもしれないけど、今の自分じゃ・・・これでも十分「さらっと」なんだけどなぁ・・・。



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