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今日の私
by かずき
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■『夏ノ夜ノ夢』(3/7夜の部)
村井さん出るし、何となく気にはなったけれど、
メインがタレントにモー娘。に、これ誰?って人ばかり。
松緑は、辰之助時代の「疾風のように」だけしか観たことなく、
その時点では華も感じずイマイチ好みじゃなかったしなあと、
興味に対して¥10,500は高い印象で、パスしてしまった舞台。
でも、別件のチケット探しをしていた時に、ふと半額以下の
チケットを見つけ、手に入ってしまったので行ってみました。
3/7夜の部観劇。いつにも増してネタバレです。
『夏ノ夜ノ夢』
<場所>日生劇場G列14番
<時間>1幕18:30〜19:30、2幕19:50〜21:25
<原作>ウィリアム・シェイクスピア
<脚色>小池竹見(福田恆存訳より)
<演出>加納幸和
<主な出演>パック:尾上松緑
ヘレナ:佐藤江梨子、ハーミア:保田圭
ライサンダー:海東健、デメトリアス:河相我聞
タイターニア:床嶋佳子、オーベロン:村井国夫
イジアス:菅野菜保之、フィロストレイト:辰巳智秋
クィンズ(作家):住田隆、ボトム(ピラマス):マイケル富岡
スナウト(塀):水下きよし、フルート(シスビー):矢代進一
スターヴリング(月):秋葉陽司、スナッグ(獅子):北沢洋
小姓ほか:岡本昭裕
で、この脚本は、どうなのよ?
まず、1幕60分かけてかったるく説明、2幕面白い話は
1時間弱で終了、残り40分全部が劇中劇という構成が疑問。
次に、パックがヘレナに軽く恋心を抱いてしまったりとか、
実は彼はオーベロンと人間の間の子供だって設定はともかく、
「パックがいたずらをするのは、目に見えないものを忘れがちな
人間に、自分たちのことを思い出してもらうため」であって、
最後にパックは都会の人たちにも思い出してもらうために、
彼らにいたずらをしかけに都会へ旅立っていくってのは、何?
いや、そこまでにも、彼が結構シリアスに主役なんだと
感じていられれば良かったのかもしれないんだけれど、
脚本的にも演技的にも、松緑@パック、やたら影薄いし。
いっそ思いっきり脚色しまくって『パック』とかって
タイトルにしちゃってれば、また話は違ったと思うんですよ。
でも、まったく違う。結構普通の『真夏の夜の夢』が進んでる。
それどころか、加納演出らしい、色気満載エロエロが強くって、
いかにもお祭り、無礼講の一夜という印象が前面に出ている
今まで観た中で一番『真夏』らしいくらいの『真夏』の舞台。
もともとは、夜がそうであればあるほど、明けた朝の
政治やら式といったものとの対比が面白いという話だし、
人間(妖精もですが)らしい感情全開の中で動き回るパックの姿は
やっぱり「いたずらっ子」という感じなのに、実は昼間の論理で
動いていたんですよと最後にいきなり付け足されても変なだけ。
まあそんな感じで、とにかく脚本に文句はあったけれど、
出演者は、心配していた割りにいい人が多かったです。
床嶋タイターニアの踊りと色気にはゾクゾクさせられたし、
受ける村井オーベロンも、踊らせるのは無理があったけれど、
絡むと色っぽいなぁとうっとり。2幕後半の劇中劇の場面では
突っ込んでは笑わせているらしい声が聞こえない距離で残念。
個人的には、「手に入れた半裸の青年を抱き寄せて満足げ」
という姿を見られたのが、あまりにレアで良かったかも(笑)
そして、心配だった若者4人組は、大健闘!
佐藤ヘレナは少し演技の一本調子さが目立ったけれど、
皆、本当に呆れるほど自分勝手でおバカで単純な子供たち。
イジアスに、(元?)親友は女ったらしだと汚点を言い募る
ライサンダーに、そこでうろたえる、どう見ても本当にヘレナを
遊び捨てたんだろうデメトリアス、優越感に満ちたハーミアに、
親友を売るヘレナと、どれもこれもロクな奴らじゃない。
夜になれば、全員やたらと無意味なように服を脱ぎたがり、
誘っておいて拒み、当然の権利のように覆いかぶさり拒まれ。
もう、パックにかき回されても、同情の余地なしな感じなのが、
だんだんそれなりに人間味あふれて愛おしく思えてくる。
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03月08日(水)
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