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今日の私
by かずき
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■一夜の夢〜レミゼSP大楽
「ああ、何か、すごくいい夢見たなあ!」って感じ。
3時間が現実でないような、観終わって気持ちいい目覚め。
24日には、歌穂エポ以外には意外に冷静な感想だったので、
復活楽祭りになっちゃったらついていけないかもと心配でしたが、
そんなこともなく、気持ちよくタイムスリップしてきた感じ。
かつて、ものすごく好きだったレミにもう一度会ってこられた。
話が進むたびに、「ああ、こうだった、ああだった」と、
大好きだった場面の一つ一つを思い返していき、
記憶を上書きした感じかな。とても不思議なのが、
過去になればなるほど美化されるはずの記憶が、
実は、今、目の前に現れても全く違和感ないということ。
だから余計に、夢だったみたい。
だから、記憶と違うキャストに関しては、
多少の違和感がないでもなかったけれど。
特に感じたのが、♪恵みの雨 の直後に音楽が変わって、
バルジャンが現れるところ。何度泣いたか覚えてないくらい、
これがデフォルトの2人の姿をオペラで注視していたから、
砦を越えて現れるのは、当然、滝田パパのはずでした。
なのに、小さい。あれ?と軽く目眩が起きて現在に戻る。
そんな瞬間は、少しずつあった。それは仕方ない。
有り難かったのは、コゼットがMy初演キャストの
好きだった早見コゼに少し、つくり方が似ていたことかも。
友人に指摘されるまで気づかなかったけど、ホントだわ。
過去に観た覚えのないバルジャベがメインの前半は、
鹿賀さんが初日よりも鹿賀さんで、ジャベールに
見えなくなったこともあって今ひとつ乗れなかったけれど、
アンジョの右隣に立つマリの後ろ姿、ジャベを逃がす場面で
そっとマリウスの肩に手を乗せるアンジョルラスとか、
バリケードが始まると、もう、安心感でいっぱい。
「懐かしい」とか「すごい」とかじゃなくて、
「ああ、今日もレミだわ」って、当たり前のように観ている。
東山アンジョも知らない頃の記憶リピートだから、
「アンジョの背が高い!」なんて、妙な違和感も感じずに。
2000回初日は、旧キャストのすごさに驚きました。
今回はもう、新キャストと比較して懐かしむわけでもなく、
新キャストを観た後だから分かる旧キャストのすごさに
驚くわけでもなく(我ながら ひどい言い草だとは思ってます)、
ただひたすら、それが普通だと思って観ていたものを
普通に受け止めて、レミ初見の日と同じ2階最前列から、
当たり前のようにレミ観てきました。
終わって目が覚めてみれば、贅沢な夢だったなぁと思う。
美化していたわけではなく、あれは本当のことだったんだ。
そしてやっぱり、もう終わってしまった過去だったんだ。
心から有り難いことに、私は今年本公演、本物と思える
アンジョルラスに出会い、きっと10年後には「見事」と
言えるようになるだろう成長を見せたバルジャンに出会えた。
2年前とはきっぱり違う役作りで納得させてくれたマリウス、
1か月で、見違えるような成長を見せたマリウスもいた。
だから、これは夢だったんだと、現在に帰ってきて思える。
愛していたよ、歌穂エポ、斉藤テナ、岡アンジョ、禅マリ、
宏美ファンテ。そして、そこかしこに亡霊を見せてくれた、
滝田バルジャン、村井ジャベ、浅利ガブローシュに、
神保フイイ、乾バベ、戸井コンブに杉田クールといった
私の初見、97年にレミゼの世界を作ってくれていた人々。
でもまた別の人々が、別のレミを作っていくんだなぁと、
何度目かの、今度こその過去レミへのお別れをした感じ。
これで、前を向いて新レミを観ていくことができるかもなぁ。
あ、でも「やっぱり今のはダメなんじゃん」と確信してしまった、
エポやアンサンブルは、今後 相当、辛いかもしれない予感。
「こういう作り方もありかなぁ」と考えて褒めてきたけれど、
本来の姿を改めて見せてもらったら、やっぱり彼女らは
「違ってもエポ」という範囲から全く外れているんだと、
まざまざと感じさせられてしまったから。孤独じゃないし。
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05月29日(日)
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