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今日の私
by かずき
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■『ロミオとジュリエット』遅刻者感想
遅刻しました。40分も。
ほんの2日前「コクーン行っちゃいそうだよねー」って
笑って言ってたのに、自信を持ってコクーン行きました。
しかも、残業入ってしまってギリギリの到着予定。
自分は必死で走ってるのに周りが悠長に歩いてて、
なんでだろうと思いながら劇場前に駆け込んだら、
30分後に開演の野田地図のポスターがあって。
泣きそうになりながら今来た道を戻ったものの、
坂を上りきるだけで体力使い果たしていたもので、
途中からヘロヘロヘロと人を避ける気力も果て、
歩いて移動、40分後のバルコニーの場面から観劇。
だからきっと、感想は公平じゃないと思うので。
もう一度観る予定だから、その時までは簡単感想。
『ロミオとジュリエット』
<場所>日生劇場C列26番
<演出>蜷川幸雄
<出演>
ロミオ:藤原竜也、ジュリエット:鈴木杏
マキューシオ:高橋洋、ティボルト:横田栄司
僧ロレンス:瑳川哲朗、乳母:梅沢昌代
キャピュレット夫妻:壤晴彦、立石凉子
モンタギュー夫妻:妹尾正文、スズキマリ
パリス:月川勇気、パリス小姓:マメ山田、
大公:清家栄一 ほか
入ってすぐに目に入ったのは、そびえ立つ壁。
舞台左右と奥に、モノクロの人の写真が貼られた壁。
舞台自体には何も置かれていない真っ平らな状態。
100人前後あるかという馬鹿でかい写真が不気味すぎて
気圧され気味になるけれど、聞こえてくるのは甘い声。
人もいないのにどこから?と思えば、壁の遥か遥か上、
7〜8mもあろうかという壁の上にある狭い通路で、
ロミオがジュリエットに甘い言葉を囁いているところで。
3列目センターですからね、人の顔だらけの壁に
圧迫されまくりながら、数m上を見上げるわけですよ。
正面下から見ると、通路はないかのように見えるくらいの
作りなので、今にも落ちそうでハラハラするし、とにかく怖い。
多分、2人の危うさでも象徴したいのかもと思うけれど、
それ以前に首も痛くなるし、見始めて数分で既に、
「にーなーがーわーーーー!」という、ちょい怒りモード。
舞台自体もまあ、面白かった・・・のかな?
藤原ロミオは、ちっとも恋してない感じはダメダメだけど、
マキューシオたちと騒いだり、恋したんだー!って、
ロレンス神父に語ったりする浮かれ具合は可愛らしいし。
つい、同じシェイクスピアということで『ハムレット』モードの
藤原君を期待して行ってしまったけれど、どちらかというと、
初期の総司に近い明るい無邪気さがいいなぁという感じ。
後からインタビューとか読んだら、蜷川さんに言われたのが
「ハムレットがエベレストならロミジュリは高尾山」だそうで、
ああ、そんな感じかもと思える、伸び伸びした印象があって。
自分を追い詰めて追い詰めた天才的演技を期待すると、
ちょっと期待外れだけど、こういう自然体もいいかなと思える。
藤原君に関しては、そういえばロミジュリは、
シェイクスピア4大悲劇にも入ってないし、そうそう深刻に
する必要もない舞台なのかもなーと思い変えて、自分で
「気楽に観ようや」モードに切り替えてしまえば平気だけど、
杏ジュリエットは、それでもちょっと厳しかったかなと思う。
泣いてても笑ってても同じトーンで、全部笑ってるような
一本調子なんだもん。台詞に思い切り振り回されてるし。
他の役者さんも決してこなれていた印象じゃなかったけれど、
ジュリエットは独り長台詞が多いだけに、ダメが目立つ。
藤原ロミオと逆に、恋してる雰囲気は出ているから、
彼と一緒の場面はいいんだけど、独りだとどうもねぇ・・・。
ただ、やっぱり、しっかりしている役柄だと上手なようで、
乳母やに裏切られて「パリス様と結婚なさい」と言われてから、
いざとなれば死をも辞さないと決意して神父様のところへ
向かう場面辺りからの強さは、とても魅力的に感じられた。
実は舞台そのものとして、うん面白いと思ったのは、そこから
ロミオが死んでしまう辺りまで(除くパリス)だけだったかも。
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12月10日(金)
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