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今日の私
by かずき
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■Jey。
常時10数匹はいる実家の猫の、トップ。享年18歳。
昼休みに携帯を見たら、母から連絡が入っていました。
先週末の時点で、もう、あと1週間はもたないだろうと
聞いていたけれど、本当にそうだった。
結構 長い間、自分と人間だけで暮らしていたので、
人語を解するだけでなく、表情もとても人間的だった。
「3日で忘れる」と言われる猫にあるまじきことだけれど、
いったん、家族の中で私が「一番下」と把握してしまうと、
年に数回しか帰らないというのに、私を絶対に忘れず、
「覚えてるか?俺が上だぞ」と言わんばかりの態度で、
帰省するたび必ず、私の視線より上から殴りに来た。
絶対、撫でさせてくれなかった。手を出すと叩かれた。
母には自分からすり寄り、他の人の手でもゴロゴロと
のどを鳴らすくせに、私には かわいげがなかった。
友人を連れて帰省した時、家に入ってすぐに自分の
部屋に入って私が着替えていた間は、友人の手に
おとなしく撫でられていたのに、私が友人に話し掛けた
とたん、フーッ!と怒って、その手から逃れた。
そんなJeyだけど、ここしばらくは、
帰っても、おとなしく私に撫でられてくれていた。
のどを鳴らしてはしてくれなかったけれど触らせてくれた。
だから、私にとってのJeyの感触といえば、本当に
小さい頃、ミルクを飲ませたりしていた頃の記憶か、
痩せて、骨がはっきり分かる背中だけだったりする。
本当に触らせてくれるのか、嫌じゃないかなと、
恐る恐る手を伸ばしては撫でさせてもらっていたけれど、
今となっては、その記憶があることが有難い。ありがとう。
「亡くなった」という感じではないし「死んだ」は悲しすぎる。
どう言えばいい気持ちなんだろうと悩んでしばし、
すっと受け入れられたはずの母からのメールを見た。
「逝きました」と書かれていた。ああ、納得。
「先にいった」んだよね。きっと、そこで待っててくれる。
後からいったら、また偉そうにひっぱたいてくれるかなぁ。
ちょっと楽しみかもしれないや。
08月24日(火)
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