ID:69077
今日の私
by かずき
[417622hit]
■『レ・ミゼラブル』 2,000回記念公演
実はファンテも、アンジョルラスと同様、当時の私にとっては
絶賛されているのに理解しがたいキャラクターの一人でした。
が、マルシアファンテ、シルビアファンテを観てきた今なら、
分かるかと思ったら、案の定。気が強く頑なに生きるしかない
ファンテーヌの人生が浮かび上がってきた感じがしました。
岡さんと違って、声は明らかに衰えてしまっていたけれど、
さすがに死に掛ける病院の場面とか、ぞくっとしました。
最後に禅マリ。以上2人と逆に、当時は激愛していたキャラ。
だけど、観ていて感じたのは、「そうか、あの頃の私って
こういうキャラクターが好きだったんだ」ということでした。
戸井マリウス、山本マリウス、そして「今期の」岡田マリウスの、
きちんと思想を持ち、戦いを選択する生き方を見てきた後だと、
禅マリウスが、私の感じる原作とは全く違うということ、そして、
変わってしまった好みとは相容れないことを、強く感じる(寂)
(馬鹿で馬鹿で馬鹿で馬鹿で)×100万回、でもどうしようもなく
可愛いんだよマリウスを、嫌だぁぁぁと叫びながら観ていた。
思想なんざどこにあるんだって感じで、バリケードにいても
何も理解してないマリウスは、一昨年の岡田マリを思い出したり。
が、♪カフェソング以降、「何があったんだ、お前?!」という
いきなりの成長っぷりと男らしさを見せる。怒りの♪カフェソング。
1幕の間は、(嫌だわ、こんなのマリウスじゃないのに)と
思いながら、やっぱり可愛さに抵抗できずに頬が緩んでいた。
なーんも考えないで戦って、なぜか一人だけ生き残ってしまった
後の♪カフェソング、そんな自分に激しい怒りをぶつけつつ歌う。
「そういえば、この変化が好きだったんだなぁ」と思い返しながら、
怒りに共振してボロボロ泣いていた。ずるい。嫌いな役作りなのに、
1曲だけで全部帳消しにするくらい強引な感情表現するなんて。
好みじゃないのに悔しいのに、息止まるほど泣かされた。
でも、好み云々ではなく役として生きているかという意味で、
鹿賀さんや歌穂さんたち(含む岡さん)とは違って、
新キャスト側の人間なんだと感じてしまう。
結局、役作りなんて考えさせる前に役を生きて見せてしまう、
10年選手キャストたちのすごさを、改めて感じさせられた回でした。
役柄のせいもあるんだろうけど、禅さんがまだまだに見えたかも。
「6年前に終わってから気になっていたことを、今回試せてよかった」
とか言ってた挨拶も、記念キャストとして呼ばれた側じゃないなと
思ってしまったし。岡さんとも差がハッキリ見えてしまって、残念。
そこまでレミゼに人生かけてないぞ感が、森公美さんともども、
ちょっと、あの場にいるキャストとしては中途半端に見えました。
彼らにとってレミゼは「特別なミュージカル」じゃないんだという感じ。
今井バルとか知念コゼは、それなりに居場所を見つけていたかな。
今井さん、バルとしては好きじゃないけれど(やっぱり眠いし)、
初演キャストに混じっての存在感は結構あるなと思ったり。
でももう、舞台としてバランスはどうよとか、そんな問題はともかく、
懐かしい席に座って、レミゼで懐かしい役を演じる彼らに
もう一度会えて良かった!と心から思える舞台を観られて、
ジョン・ケアードがやってきて、垣ヶ原さんを冗談交じりで褒めまくり、
歌穂さん思い切りお気に入りです雰囲気でニコニコと話をしていて、
それだけで、微妙な気持ちは全部埋め合わせても
まだ、お釣りが存分に来るくらい、満足でした。
後1回、歌穂エポにもう一度会えるのが、とにかく楽しみです。
最後に。お花もらいました。多分、局田さん@ガブ君。
先日の綜馬ジャベ花同様、肩に当たって後ろの列に
飛んでいきかけたのですが、跳ね返って戻ってきました。
きれいに撮れなくて残念ですが、濃紅・白・緑・橙色の
カーネーションと、真ん中にオレンジ色の釣り鐘型の
小さな花がたくさん咲く花が1本、入っています。
2,000回記念はちょっと豪華なのか、香りもいいです♪
05月24日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る