ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[386442hit]
■7294,閑話小題 〜ある学生寮の人間模様 〜1
* 青雲寮の日々
人生の先が限られると… モノゴトが違って見えてくる。
十数年前に、自分の人生の75歳説を公言しだして、その時節になった。
寝たきりで、そろそろ娑婆からオサラバの頃だが、歯医者以外に何のトラブルも
ない。 で、5年先の80歳に延長にするしかない! …が寿命の時節が決まると、
世界が変わって見えていた。 死んでしまえば、全てが解消され、喜怒哀楽や、
感激、感動の玉手箱も、置いていくしかない。何やら悟りすました説教も、心の
境地も、割切ってしまえる。 怒り、行蔵も、何もかもが、その一点から消え
去ると思うと、気持ちが楽になってしまう。
過去シリーズを時どき考えるが、特に多感だった学生時代の青雲寮の日常の
光景が想いだされる。早大の苦学生が半数と、それ以外の学生が半数。馬小屋
のような土間の片廊下に、学生が20数名が住まう。500坪の屋敷の芝庭を取囲む
新宿の環境は良好。 そこは…秋田、福島、新潟、愛知、大阪、熊本から、異種、
雑多の癖の強い学生の巣窟。個室には、鍵がかかっているが、今でいうオープン
ハウス。それぞれが、自分の世界を持っている。本当に金の無い学生が屯する、
危ない連中の群れ。女狂い、ホモ、私設秘書、大金持ちの子息などなど。
時どき、歩いて30分程の鳩山邸のパーティの壁フラワーとしての一員として
駆り出される。ただ酒と、酒のツマミを食べ、別世界の学生たちと、素知らぬ
顔をして議論のような話をし、帰ってくる。そこが、鳩山御殿の一角のため、
それはそれとして、何とも他山の石の面白い経験。
寮の近くには、合気道の本部が有り、月に数回は顔を出す。当時、合気道の
創設者の植芝盛平が、道場に詰めていて高段の直弟子を指導していた。
何やら、張りつめた緊張感が漂っていた。ホンの昨日のようだが、はや50数年も
経過している。 振返ると、様々な経験をしてきたが、戦場を駆け巡る経験は
なかったが、恵まれた時代に生きてきたものと、感謝するしかない。人生は、
初動に上手く転がれるか否かである。高度成長の真只中で、坂の上は青かった!
・・・・・・
5081,悪夢の21世紀 ー2
2015年02月11日(水)
『月刊「新潮45」12号』ー悪夢の21世紀ー
グローバル化は、白人優位の欧米文化の普遍化を意味するが、100年前に、
文明史家のシュペングラーが、その限界を指摘していた。現在は、それが表
だって本格的混迷期に入った状況である。イスラム教徒には、狂気を持った
独裁者が必要で、民主主義は似つかわしくない。
* 「ニヒリズムに落ち込む世界」 〜� 佐伯啓思著
( 5 ) 今では世界中、問題だらけ。一方、日本は、外国人から不思議がられる
ほどのお祭り騒ぎも見られるが、少なくとも世界が置かれている状況を見ると、
仮装ごっこなどをやって嬉しがっている場合ではない。
新聞ジャーナリズムも政治家も、現在の世界で生じている相当に深刻で、
ある意味では破滅的な事態に、眼が飛び出さんばかりの好奇心と実証的厳密さ
を持って対応してしかるべき。我々の能天気な日常風景とは別に、日本を
取り巻く状況は実に深刻化しつつあり、我々の日常を組み立てている目に
見えない骨組みがグラグラ揺らぎだしているように思える。
(6) 100年前に第一次大戦勃発。3、4ヶ月で終わるかとの期待を裏切り、
4年半続いた。終戦後に世界が一変。欧州が疲弊し、アメリカとソ連が台頭。
歴史を積み重ねてきた欧州に代わり、歴史を破壊する実験国家のアメリカと
ソ連が、世界を動かし始めた。文明史家シュペングラーの「西洋世界の没落」
(1918年)によれば、『欧州は、優れてダイナミックな想像力をもった「文化」
によって科学を生み出し、産業を生み出し、経済を発展させ、優れた経済制度
を生み出した。しかし、それが成功し、普遍化すると共に、世界に伝播する
<文明> となり、欧州から離れていった。 この近代文明は、それを生み
[5]続きを読む
02月11日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る