ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383886hit]
■6999,閑話小題 〜何が起きているのか? −2
* 学生時代の友人の経営現場は…?
学生時代の友人には、まだまだ現場大好き人間がいて、可能な限り現役を
謳歌している人が半分程度か。静岡でグローバル企業の孫請け会社の現役社長に、
この新型コロナ騒ぎの影響を聞いてみた。何があっても大丈夫のグループで、
あまり影響がないのではと思いきや、それは深刻のようだ。要約すると…
・リーマンショック時も酷かったが、今回は、その比ではない。
一時期、半分まで売上は減ったが、今では三分の二まで回復しているが、
予断は許されない。何とか乗りきれそうだが、第二、第三の波が恐ろしいと…
・静岡の経済は、ホテル・飲食業・漁業が壊滅状態。悲鳴も聞こえない程に深刻。
親会社に泣きつく企業風土はないため、緊急の資金繰りから全てを自らの知恵
しか頼れない。 大親会社ガ最近、実情をマスコミを通して発表したが、内容は、
自社そのままを拡大したようだと。
巨大グループなるが故に盤石と思いきや、その現場は決して甘くない。
NHKの特集で、飲食店の急場の実情をレポートしていたが、何処も、根本からの
再構築を要するため、ただ茫然とするしかない。対策を考えるには、あまりに
困難な応用問題。3密なればこその居酒屋、小料理店は、冷凍販売か、宅配。
紹介された神楽坂『天ぷら・専門居酒屋』の苦悩は深い。うちの店は何屋?と…
お客も戸惑っている筈。 さて如何なる? あとに思いつくのは廃業だけ!
世界は根こそぎ変ってしまった。…空即是色… 行場がないからキツイよ!
・・・・・・
6633,読書日記 〜『無知の科学』だってさ! −6
2019年05月14日(火)
<『知ってるつもり――無知の科学』
スティーブン スローマン,フィリップ ファーンバック(著)>
* 身もふたもない事実
=訳者のあとがきが簡潔で解りやすい=
≪・私たちは自分が思っているよりずっと無知である。合理的な個人という
今日の民主政治や自由経済の土台になってきた概念自体が誤りであった。そんな
身も蓋も無い事実を本書は突きつける。それでも爽快感があるのは、本書終盤の、
本当の「賢さ」とは何かという議論と関わっている。…
これまで個人の知能指数(IQ)によって賢さを測ろうとしてきた。しかし人間の
・知的営みが集団的なものであれば、「集団にどれだけ貢献できるか」を賢さの
基準にすべきではないか。記憶容量の大きさや中央処理装置(CPU)の速度といった
情報処理能力と並んで、他者の立場や感情的反応を理解する能力、効果的に役割を
分担する能力、周囲の意見に耳を傾ける能力脳力なども重要な構成要素とみなす
べきだ。脳内CPUの性能には、生れつきの個人差があるのかもしれない。
・<ただ私たちの知識のコミュニティが向き合る問題の複雑さに比べたら、個人の
CPUの機能の違いなど誤差の範囲である。それ以上に重要なのは、身の回りの環境、
とりわけ周囲の人たちから真摯に学び、知識のコミュ二ティの恩恵を享受しつつ、
そこに貢献しようとする姿勢。それによって生れつきのスペックにかかわらず、
知性を磨きつづけることが出来る。>と。…何とも希望の持てる話ではないか。≫
―
▼ 二ランク上の目線の男、颯太と、二ランク下目線の凡太の仮想対談より…
凡太: 何だ、あんたって、思ったより無知だって?
颯太: 御前が勝手に思っていただけだが。そう思わせていた部分もあったね。
ここでさ、…と最後に余韻につけているだろう。これも、その一つかもね。
凡太: 自分だけが、無知と思ってたけど、実は全てが無知で、石ころの大小と
大して変わらないという、たった、この位のことが俺様には解ってなかった。
颯太: そうだよ、それを少し知っていただけ、御前よりマシということ。
だから、人知れず、本を読んでいるのさ。誰も、読書自慢などしないよ。
自分が無知だと認めたくないもの。知った分、その周囲の無知が見えるのさ。
凡太: あんたさ、毎日、読書をするか、映画やドラマを見るとか、自転車で
出かけるとか、年に数回、ツアーに出かけるだろう。
[5]続きを読む
05月13日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る