ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6965,読書日記 〜ネガティブ・バイアス
         < 『しあわせ仮説』 藤澤隆史著 >
    * ネガティブ・バイアス
 他の本にも、ネガティブは生物が生抜く手立てとして、『狩るもの、狩られる
両者の立場の中で、一度狩られたら、お終いだが、狩られなければ、再度の兆銭
が可能のため、狩られないよう否定の念が強くなる』と妙に納得する道理があった。
大家族の中で、末っ子もあり、まずは自分の身を守るのが先決。次は絶対権力者の
両親の傍に身を置き、身を隠す術を得ていた。長女の人と何やら妙な親近感が…。
それは親代わりのためである。
ネガティブ・バイアスを誰も持っているが、それが他者に向かうと強烈に働く。
それ故に、誰かネガティブが見つけると、動物的本能で、集団で襲いかかる先頭
の犬コロになりたがる。それが、如何に自分にとってマイナスかが分らない。
ここで、それを埋め合わせるためには、
<結婚生活の相互関係において、一つの致命的な破壊的行為の埋め合わせに、
少なくとも5倍の善行もしくは、建設的な好意を必要とする。 金融取引や
ギャンブルにおいて、ある額のお金を得る快は、それと同等のお金を失う苦痛
よりも遥かに小さい。… 一度の殺人を埋め合わせる為には、人命を救うような
英雄行為を25回しなければならないと見積もられている。 人の心というのは、
良い物事に比べて、同程度に悪い物事に対して、より素早く、強く、持続的に
反応すると見積もられている。>

< ・古来の哲学も、現代の自己啓発本も、
「人生や幸福とは、私たちの心の創造物である。他人や外的な条件を変えるので
はなく、自身の心構えや物事の受け止め方を変えれば、人生は変わり幸福になれる」
ということを繰り返し言っている。 しかし、「心を変えよう!」と決意して、
これまでのやり方やものの見方を変えようとしたところで、数週間もすれば元に
戻ってしまうに違いない。
 象使い(意志/制御されたプロセス)が「変わろう」と決意したところで、
象(感情/自動化されたプロセス)を変えることが出来なければ、意味がない。
必要なのは、象使いの決意よりも、象を訓練し直すことである。
 心を変えるために必要なことは、頭で考えて変わろうとすることだけでなく、
時間をかけながら行動習慣を変化させることである。(39-43.)
 人間の脳内にも動物と同じように「好悪計」が存在する。味覚や視覚だけで
なく、単語に対しても「好き/嫌い」の判断を行う(「希望」や「楽しみ」など
の単語は「好き」と判断し、「恐怖」や「退屈」という単語は「嫌い」と判断する)。
また、自分の名前などの見慣れたものは「好き」と判断し、自分の名前と響きが
似ている人や仕事も「好き」と判断する。ジョンはジェーンを結婚相手に選び、
デニスは歯医者になり、ジョージはジョージア州に引っ越す確率が他の名前の人
よりも高い。結婚や職業という人生において重要なことも、名前の響きという
些細なことに影響される可能性がある。(43-46.) >
 
 ――
▼ 事業が、そうである。10年以上もエネルギーと資金を投入したのに、一瞬で
 快・不快もないまま、消え去ってしまう。何度も何度も失敗しても、凝りもせず
繰返し… 野村監督の愚痴ではないが「不思議な勝ちはあっても、不思議な負けは
なし。ネガティブ・バイアスも必要である。逆に、いいことを意図的に心の中で
長引かせることが、その体験を長期記憶に留める助けをする。 そのような
「いいことを愛で味わう」体験を何十回、何百回と繰り返し重ねていくことで、
ネガティブなことに過剰反応しない脳の回路を作っていくことが可能になる。
良いか悪いかは別として、ごく身近に、そういう人がいる。近未来に楽しいこと
しか頭にない。それ以外は、何事も見えない。それも長期脳に納めて、次の瞬間
には、忘却の彼方へ。こうなれば、魅こと、としか言いようがない。近所の原信の
レジで曰く… 『この時間に何時もいらっしゃる…御近所ですか? 羨ましいは、
私など知り合いの目が嫌で、わざわざ遠くから来ているのに!通勤時間を取られ!』

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04月09日(木)
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