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堀井On-Line
by horii86
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■6403,読書日記 〜何かが変である!
* 変なのは社会の方!
最近、特に思うことは現在の社会感覚。TVやマスコミが、やたら事件の
異常性を取上げて、責任を押し付ける。異常、異常者から身を守るために、
防御策を決める。これって考えてみれば不思議である。異常者から身など
守れないのである。毎朝、集団登校の姿を見かけるが、「何やってんだか!」
と思っても、口に出来ない。暴走車、異常者から、子供など本来、守れる訳が
ない。変なんのをコントロールすればいいが、問題を勘違いし、大勢に従って
しまう。変なのは、これまでも存在したし、今後も存在する。防御など、土台
無理なのに誰も口に出来ない。 その結果、異常者より異常な変な常識が、
異・常識が罷り通っている。北朝鮮の社会を奇異と認識できても、こと自国の
こととなると全く気づかない。集団登校の写真をみると、これはこれで必要か?
≪養老孟司: 現代人のみんなが抱えている最大の問題の一つが、毎日、毎日、
日々新たっていう、生きる感覚がね。どんどん消えていくことですね。
同じって世界を作ってきたから、その感覚を、逆に積極的に消しているな
と思うんだけど、そういう意識がない。ビルの中でずっと仕事をしている
人って、何をやってるんだと思うわけ。 ビルの中に居たらさ、明るさ、
変わらないでしょ。外にいたらどんどん変わるんだ。風が吹き、温度が
変わるでしょ。それ、全部、ないでしょ。徹底的に「違い」をなくして
いるんですよ。感覚の全部、消している。同じってものを突詰めていくと、
それは頭の中にしかなくて、そこから何が出てくるかっていうと、やはり
同じもの。コピーが出てくる。世界をコピーで埋め尽くそうってのが、我々
現代人がやってること。コンピューターの中身も、スマフォも、全部コピー。
それを効率的、経済的、合理的だって、それをやっている内に、フッと
気づくと、「生きているって、どういうことか」っていうことが分からなく
なってしまった。一番象徴的なのが、子供が減ってきたこと。
今、ほとんどの日本人が「自分が生きてきた時代よりも悪い時代を生きる」
と思っている。その「悪い」の意味が分からないが、子供はコピーじゃない。
そのクローンを世界中で作っている。
人生は、それぞれ違う。生きるってことは日々、新しいものに出会うこと
… 子供たちに差異があるのはよくないって、暗黙に教えてね。
「カケッコで、全員手をつないでゴールイン」になるんじゃないですか。
南伸坊: 以前から「本人術」っての知ってたけど、最初は自分でも面白かった。
面白いからやっていた。でも、何で面白いか本当のところわからなくなって
いたんですよ。 ≫ <『超老人の壁』養老孟司;南伸坊 対談>
◇「本人術」とは(南伸坊)…
【昔から「ヒトの身になって」考えよという。私は文字通り「ヒトの身」に
なってみようと思った。それがつまり「本人術」というものだ。私は、さま
ざまな本人になってみた。そしてその本人になって文章を書いたのである」
―
▼ 新潟〜長岡間を31年、通勤。毎日のように、その差異を見てきた。
半径500〜2kmの世界。城下町クローンの温みと、歪さが交互した味わいも、
何とも甘じょっぱい味がする。閑居していられるから、冷静にいられるが。
40,50代の20年間、秘・異郷ツアーに行って、生の大自然に接し続け、
ドチラが異常か、ドッチの異常を確認してきた。コピーが悪いのではない、
コピーそのままを鵜呑みで受入れる事が悪いのである。「違い」を容認し、
違う切口を合せ鏡をして、自分の違いを認識することが重要。
出身校の和同の精神、「和して同ぜず」である。地元に沈潜すると、
「和して同じてしまう」。
何処の世界も、異郷であり、そこが世界の中心地である。 そう中心は、
「いま、ここ、わたし」である。ならば、全てが差異であることが分かる。
ああ、そういえば、今日は母親の誕生日ですか!
私にとって最良の両親だった!
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09月24日(月)
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