ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4791,「消費される物語」 ー1
                   ー耕論「消費される物語」朝日新聞(4月22日)よりー
    * 「消費される物語」 ー憧れをかみ殺す  
  ー「夢はかなう」を引きずるロマン 竹田青嗣ーより
 毎日、随想日記をネットに載せてから、まる13年になる。 これも、ミニ物語になるが、先日の朝日新聞の
耕論「消費される物語」が考えさせられる。 ーまずは、竹田青ほぼ全文を抜粋ー
《 「どんな物語が杜会で受け入れられるか」ということは、「人々の間で広く共有されて一般化している欲望とは何か」
ということに強く影響されます。近代社会のかっての一般的な欲望は「自由」でした。職業選択の自由、思想信条の自由、
そして自由恋愛。だが、これらの自由への欲望は、先進諸国では20世紀半ばまでに実現してしまった。それに代わり、
現代社会で一般化しているのが「承認」への欲望です。
 そもそも人間の欲望には、それが他者から承認されないと実現できない、という特質があります。赤ちゃんがお乳を
吸おうとすることさえ、母親の「あなたは私の子ども」という承認がなければ実現できない。人間社会では、どんな欲望も
承認を経て初めて実現する以上、快楽への欲望が「みんなから認められたい」「祝福されたい」という承認への欲望へと
移行していくのは、自然なことです。 
 佐村河内さんの物語も、小保方一さんの物語も、「不幸な境遇にある人や一見平凡に見える人が、がんばって成功し、
多くの人々から承認を得る」という基本的な枠組みは共通している。最近公闘された英国の映画「ワンチャンス」も、
携帯電話の販売員がテレビ(オーディション番組で優勝し、塒界的なオペラ歌手になる、とり実話を描いた作品でした。
   □ 憧れをかみ殺す
 だが、ここで問題になるのは資本主義社会における「承認を巡る競争」はゼロサムゲームで、勝者は常に少数派、です。
「そこそこ満足」という人まで勝者に含めても、6〜7割の人は最終的に挫折感や敗北感を抱くのではないか。
実現不可能な一般的な欲望に縛られ続けると、人間は不幸になるだけです。 (略)・・・
 挫折自体は決して悪いことではない。実現不能な欲望や憧れをかみ殺し、強い忍耐で現実世との調停を試み、自らの
生き方を確立する契機になるからです。・・欲望をすべて実現したいという「極端なロマン主義」、理想がかなうことなど
決してあり得ないという泥のようなリアズム、そのどちらかに真理があるではない。両方の引き合いので、より深く
生きられる「微妙な場所」を探し当てることこそが必要なのです。私にとっては井上陽水の歌や、フッサール、へーゲルの
哲学が、そうした場所を見いたすための道しるべとなってくれました。 ・・ ーつづく  》
▼ 現実にぶつかり、破壊された挫折経験の中で、「微妙な場所、そして立場」で、生きている我身にとって、
 自分にとって、都合の良い「物語」をつくるしかない。それが、珍妙で、哀しく、痛面白いのである。
逆に言えば、イドラ(真実を覆っている嘘)の世界にドップリ浸かっている人たちが鮮明に見えてくる。 
だから、この結果も悪くはないのである。イドラの言葉から、世間を読み解くと面白い! 其の辺の、市場で
聞いた噂を、信じて、小さな殻の中で、情念で生きているのが一般である。ほぼ、世の中は、嘘と妄想で出来ているのが、
気づかない人たちの総称を「世間」。日本人の大多数にとっての宗教が、この「世間教」。で、信者の群れが数多、屯する。
 それを、学生時代のゼミの「ケース・スタディ」で、徹底的に議論の中で教わった。現象の中に隠された真理、道理を
冷静に捉える知識の必要性である。釈尊の遺言に「すべてのものは移り変わる、怠らず努め励めよ」とある。
変化する時代の中で、ロマン主義と、泥のようなリアリズムの引き合いの中でこそ、怠り務めることだ! (-ノ-)/Ωチーン
・・・・・・
4424, 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 ー8
2013年04月27日(土)
                   「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」 橘玲著

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04月27日(日)
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