ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4105, 予言の書「日本の自殺」 ー8
  * 現代文明がもたらす幼稚化
 これが書かれた37年前からスーパーなどのチェーン店などが多く現れてきて手軽に何でも手に入る、一億総中産階級社会になった。
 それは幼稚な愚民の群れであり、大量生産・大量消費の結果である。 ー以下はその辺りを指摘しているー
≪ 現代人にみられるこの思考力、判断力の全般的衰弱と幼稚化傾向は、一体なにによってもたらされたのであろうか。
 ◎ 第一に実に憂慮すべきことに、驚くべき技術の発達、物質的豊かさの増大、都市化、情報化の進展と教育の普及など高度現代文明が 
 もたらした恩恵それ自体が、このような精神的状態を副作用として惹き起こしていたのである。 思考力、判断力の衰弱と幼稚化傾向は、
 高度現代文明それ自体の産物である。・・・インプットとアウトプットとを結びつける複雑な仕組みについて思考や判断を働かせるのは
 馬鹿げてたことだ。そんなものはブラックボックス化してしまえ、「賃金は大幅に上げろ、物価は大幅に下げろ」「税金は減らせ、しかし
 社会福祉は大幅に増やせ」こういう種類の要求を駄々っ子のように叫びながら、この要求を実現するような便利なおもちゃを作れと言う。
 そういうインプットとアウトプットとを結びつけるような調子のよいブラック・ボックスは到底作製不能だと言っても、
「そんなことを考えるのはわれわれの仕事ではない、われわれの仕事はとにかくボタンを押してこのおもちゃで遊び続けることなのだ」と
 足をばたばたさえ、挙げ句の果てに癇癪を起こして手当たり次第にまわりのおもちゃを放り投げ、ぶちこわし始めるという始末なのである。
 やがてかれらは群をなして群衆心理の陶酔を楽しみ始める。思考力、判断力の全般的衰弱と幼稚化は、第二に情報化の代償、つまり
 マスコミの発達と教育の普及の代償として生じている。エンゲル係数で現代の消費生活の構造を知ることができないのと同様、文盲率の
 減少や進学率の増大などで現代文化の内容を判断はできない。「学歴ある文盲とでも呼ぶべき現代人」のあいだに見受けられる恐るべき
 知力の低下、倫理能力の喪失、判断力の全般的衰弱の秘密が、いまこそ本格的に解明されなかればならないであろう。 
  かっての時代の農民、漁民あるいは職人たちは完全に自分自身の生活体験を通じてテストした知識の枠内で図式を作り、それでもって
 人生や世界を測っていた。かれらの持っている知識や情報は確かに限定されたものであったかも知れないが、しかし少なくともかれらの
 生きている生活空間に関しては現代人の到底及び得ない賢明さと生活の知恵を持っていた。それに引きかえ、現代人は自分の直接体験を
 しっかりと見つめる時間を失い、自分の頭でものを考えることを停止したまま中途半端で、皮相な知識の受け売りで世界中のできごとに
 偉そうに口をはさんでいらいらと生きているのである。こうした思考力、判断力の衰弱がもたらした品質の悪い情報は、我々の情報環境に
 満ちあふれ、恐るべき情報汚染を惹き起している。 情報汚染の濃厚凝縮を受けた人間はやがて幼稚な狂信者となり、暗殺をしたり、
 ハイジャックをしたりする犯罪者と化していく。われわれはこうした現代文明にひそむ恐るべき幼稚化と野蛮化のメカニズムを直視し、
 これを克服するための新しい努力を全力を挙げて開始せねばならない。マスコミの発達と教育の普及の代償として捉えている点が、
 すばらしくもある。少なくとも教育の普及があれば、思考力、判断力の全般的衰弱と幼稚化を回避できるのではと思ったが、そうでなかった。≫
▼ 当時書かれた、この警告は、さらに深刻な社会現象になって現れ出ている。国家収入の二倍の国家予算を組んでも国民の要求を
 答えざるを得ないのが現状の日本。国家そのものが判断も決断も出来ない幼児化をしている。情報化の影の部分である。 
 ・・・・・・・
3739, 自分の居場所のみつけかた ー④
2011年06月21日(火)
   * 愛は根っこ、その愛をふくらませるのが知性  ーP・150     「自分の居場所のみつけかた」 ー 斉藤学著 

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06月21日(木)
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