ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4080, 老いの見本帳ーダークサイト −4
  * 鼻白む出来事         「老いへの不安 歳を取りそこねる人たち 」春日 武彦 (著)  
 ここで紹介されていた新宿の百貨店の地下のベーカリーでの出来事が、どこにでもありそうなエピソードである。
品性卑しからずの70歳すぎの老人が、盆に乗せていた一斤のパンを落としてしまった。不思議なことに誰も、
そのことに気づいていないようだった。そこで、その老人は素知らぬ顔をして拾い、元に戻して別のパンを乗せ変えた。
著者は呆然と、それを眺めていたが不快感を持ったという。正直に店員に話せば普通なら店の方も心得ていて、新しいパンを取り替え、
そのパンは奥に引っ込める。それが、外見に相応しくない品のない行動に老いのイヤラシサを見せつけられてしまった。 私も雨の中、
ある駐車場から一般道に出るとき、溝の鉄板が外れてしまったことがある。 大雨が降っていなければ元に戻すところだったが、
誰も居ないことを良いことに、やり過ごしたことがある。その後の数年間、その近くを通るたびに自己嫌悪に陥った経験がある。 
今回の倒産劇の中でも、そのことだけは注意をしたが、それでも幾つか悔いの残る部分はあったが、可能な限り自分の良心に従った。 
もちろん、落城に付きものの手の裏を返した身内や友人が数名いた。 後味が悪い切断は、一生ついてまわる経験則が無いのだろう? 
品性もあるが。最後に残るのは自分の良心との自問自答だけ。 後足で砂を蹴った思いほど嫌なものはない。しかし実は返り矢で、
自分で気づいてないのが本当のところだろう。立場変われば、薮の中で、自分の勝手の解釈を、それぞれがしているにすぎない。
老化からくる偏執は、自分の価値観の歪曲からくる決めつけの起因が多い。老化による精神の弱体の顕在化は、そのへんから見えてくる。
著者は、「老いは、それだけで、その人の在りようを、偏屈で意地悪で寂しい老人と決めつけられ、それも安っぽい、
底が浅い不良少年にまつわる物語にされてしまう」と述べている。 社会的弱者になる、ということである。
だから、早く自覚をすべきということか。静かに、温かみを持って笑い、独り読書か、音楽を聴いて、目立たない老人も悪くないが、
意地悪ばあさん、じいさんも割り切ってしまえば楽である。 最後は、やはり宗教頼み、こんな私を神様、お助けください!か。
 ・・・・・・
3714, ジャズについて −9
2011年05月27日(金)
 モダン・ジャズの誕生 ーB       ー 「音楽の本」三枝成彰著 より
   * マイルス・デイヴィスが生んだ 「クール・ジャズ」とは ?
【 そのチャーリー.パーカーのクインテット(五重奏団)でトランペットを吹いていたマイルス・デイヴィス(一九二六〜一九九一)は、
四九年から五〇年にかけて伝説的なレコーディングをする。このレコードの発明(四八)からほどなくして録音されたこれらの曲を、
レコード会社は『クールの誕生』というタイトルでまとめた。これは、その名の通り「クール・ジャズ」の誕生を告げたアルバムである。
 クラシックでは馴染みの楽器、チューバとフレンチホルンが加えられたこのレコード。 ここでのプレイでは、ビバップにはまだ
残されていたドライブ感のあるビートやホットな音色はきれいに消え去り、かわりにビブラートのない繊細な音色、明瞭で軽快な
スウィング調のビートが生かされた。黒人音楽の伝統であるブルース的な表現も極力抑えられており、その意味では、クール・ジャズは
ビバップから‘黒っぼさ’を抜いた音楽、ともいえる。 事実、その後のクール・ジャズは、白人中心の展開を見せる。
 マイルス自身も白人のアレンジャーであるギル・エヴァンスや白人ピアニストのビル・エヴァンスなどとともに「マイルス・アヘッド」
「マイルストーン」「カインド・オブ・ブルー」など、歴史に残る名盤を発表している。
 また、マイルスはそのキャリアを通じて、モダン・ジャズの歴史に大きな足跡を残すとともに、つねに新しいアイデアを提供し続けた
アーティストであった。 ヘロイン中毒から立ち直った一九五六年には、クインテットを結成してパートナーにジョン・コルトレーンを

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05月27日(日)
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