ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■3748, ジャズについて(場K) ー「ジャズ完全入門!」③ −18
ー 「ジャズ完全入門!」 後藤雅洋著 ー ③
【 聴き手のほうから音楽に寄り添わなければわからない、という理由は、もう一つある。それは、ジャズが異文化に属しているという
事実である。いまとなってはポピュラーミュージック、ロック、それにクラシック音楽も含めて、我々を取り囲む音楽環境はほとんど
すべてと言ってよいほどに外来種のものとなってしまったので、ことさらジャズの異文化性を取り上げても、ピンとこないかもしれない。
しかしアメリカの黒人音楽として誕生したジャズは、その文化的な背景が我々とはかなり違っているので、私たちの素地のままの感性で
判断しても、その狙いがわかりにくいということがあるのだ。たとえばカウント・ベイシーのバンドなどは、よく演奏のエンディングを
一度終わったように思わせておき、また繰り返すというような芸を見せるが、その回数はお茶漬文化の僕らの感覚から言ったら、
少々「くどい」と思わせるほどなのだが、これは黒人音楽の特徴の一つなのである。...
これなんかは、ジャズってそういうものなんだという了解があればすぐに慣れてしまう種類の感覚だ。そしてジャズには他にも
そういった独特の黒人的価値観があって、それらの「狙い」さえわかってしまえば、別に難しく考える必要など一つもない。
結論を言えば、ジャズの聴き方といっても、正座して真面目に聴かなければいけないというような堅苦しいことを言っているのではなく、
もし本当にジャズを楽しみたいのなら、あなたの感覚の枠組みをジャズの狙いにフィットさせたほうが効果的ですよ、ということである。
ところでここまで読んできて、最後に一だけ素朴な疑問が残ったのではなかろうか。
それは各人の好みをいったん脇においてまで、なぜジャズに寄り添わなければならないのか? 趣味というのは個人の感性、趣向を
大切にするものではないか?と。 しかしその答は既に出ている。あなたがジャズという未知の領域に関心を持ったということ自体、
あなたが持って生まれた感性や好みの領域を、少しばかり広げてみたいと考えたからなのだから。 】
▼ ジャズは、アメリカの黒人文化の中から生またという前提を持って、割り切ってしまえば、その良さを知る早道になる、、
と著者は言いたいのである。ジャズを聴いて、何かを感じたことで興味を持ったことで、もう、自分の枠を超えようとしているなら、
自分の方から、ジャズに自分を合わせれば、その奥深い世界に入ることが出来るということ。逆にアメリカ人が日本の演歌に
興味を持ったら、同じことが言えるだろう。直感的に演歌に魅力を感じたアメリカ人が、アメリカ人の主観を捨て、日本人の特性に
擦り寄ったら、この国特有の情の濃い世界を演歌を通じて知ることになる。クラシックや、ジャズを知り、愛することは、自分の
枠を一歩も二歩も超える役割を持つことになる。私は、これまで47回のツアーや読書で、小さな己の視野を少しずつ広げてきた。
ソクラテスは哲学生みの親だが、自分が何も知らないことを知ることこそ哲学の第一歩と説いた。ジャズ一つとっても何も知らない。
第二の人生は、てっきりギア・ダウンと思っていたが、実際に立ち位置に立つと、ギア・アップとは知らなかった。恥ずかしい限り。
・・・・・・・ (後記)人にもよるのだろうが? 準備をしてないのは今更か!
2010年06月30日(水)
3383, 「だまし」の心理学 ー1
二ヶ月前にも、この著者・安斎 育郎 (著)の「不思議現象の正体を見破る」を、ここで書いたことがある。
その中で「だまし」に絞って書いた書である。重なっている部分が多いが、これはこれで面白い事例が次々と出てくる。
固定観念を巧く利用した手法は、なるほどと感心するが、騙していることすら、意識をしないツワモノに出くわしてきた。
倒産で資金繰りのため、我を忘れて身近なものから借金のために「だまし」を仕掛け、その結果、詐欺師のウワテを
いく手法で親戚・友人を騙していくのを身近で見たことがある。浅ましいというか、見事というか、身が凍るようだった。
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06月30日(木)
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