ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■3016,旅する力 ー深夜特急ノート ー1
「旅する力ー深夜特急ノート」 沢木耕太郎著 読書日記
深夜特急を初めて読んだ時の興奮を今でも憶えている。その後、TVでもドラマ化されたが、これも良い脚本であった。
その後、彼の本を何冊か読んだが、それに勝るものはなかった。 この本も、沢木の旅好きの子供の時からの由来と、
旅の指導書のようであり、なかなか説得力がある。 深夜特急の読者を狙っているようだが、そうだとしても納得できる。
全体の総評を書こうかと思ったが、一章か、二章単位で印象的な部分を記録として書き残しておいた方が良いと判断して、
何回シリーズで書くことにした。
まずは ー序章 旅を作るー から
一行目の出だしからして惹きつけられる。
*「旅とは何か。その答えは無数にあるだろう。私には、大槻文彦が『大言海』で記した次の定義が
もっとも的を射たもののように思われる。 《家ヲ出デテ、遠キニ行キ、途中ニアルコト》ー
・・・・・しかし、旅は同時に、終わりがあるものである。始まりがあり、終わりがある。
そこには旅を作る、という要素が入り込む余地が生まれるのだ。
人は旅をする。だが、その旅はどこかに在るものではなく、旅をする人が作るのだ。・・・
(解説)旅と旅行の違いは、「旅は、その途中を味わうことを目的とし、旅行は目的地に行くことを
主にすることをいう」ということは知っていた。私にとっての秘境・異郷の旅はとりあえず遠くに行くこと、
そして、文化・文明というより、大自然に触れることであった。それは目的地だけでなく、その移動の中に
垣間見る景色にあることが多い。
*「余儀ない旅」ではなく、「夢見た旅」を始めようとするとき……既に旅の姿が整えられていく。
夢が生まれ、それを具体化し、実現する。そのようにして、旅を作っていく。しかし、人によって
その作り方は違ってくるだろう。だから似た夢でも、まったく違った旅になってくるのだ。
(解説)一回の旅行は、終わって帰ってきても終わりがない。その旅行記を書いて総括し、写真を整理し、
そして、その後にガイドブックや、ネットで情報を取って記憶を再編集する。
そして、何時かTv番組で放送をしているのを見る。その都度に一度行った旅行が再編されるのである。
だから、どんどん自分が膨らんでいく。 とにかく、一度その地に足を入れることである。
そうすると、作った旅が自ずから動き出していく。
・・・・・・・・
2651, ロジャーズ 中国の時代 −1
2008年07月08日(火)
最近の中国事情の本を読むのは、邱 永漢 の中国関連の本以来である。この本は、目から鱗である。
20年近く前に中国を訪れて以来、5年前に北京を訪れてその変貌ぶりに唖然としたが、
この本によると、更に変わっているようだ。
ただ、その劇的な成長に対する反動が、どういうカタチでくるのか問題だが。
そのクラッシュ後の中国は、これを読む限りより大きく成長するのではと思われる。
ジム・ロジャーズは、中国の成長をいち早く見抜き、国際商品の高騰を予言した冒険投資家。
これは中国株投資の手の内を明かした全米ベストセラーになった本。どのページを開いても、唖然とする内容である。
この十年間で、耐久消費財の生産能力は、驚くなかれ100倍になったのである。
ロジャーズは、「現在の中国は、1800年代終わりのアメリカは、こんなものだったと思われる」という。
ソ連のように分裂というカタチを通るのか?これだけの大国を束ねるのに、一党独裁という強権も必要なのか?
独裁国家がオリンピックを開催すると破綻する事例からみると、やはり同じ道を通るのだろう。
この本の、次の一節が現在の中国の偽ざらない本音であろう。
〜〜
中国人の友だちが言うには、
「中国は貧乏のどん底から這い上がってきた。 経済改革の夜明け前の一九八○年、購買力平価で換算した
中国の一人当たりのGDPはたったの四一〇ドルだった。 当時の米国は一万二三三〇ドルだ。第二次世界大戦以降、
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07月08日(水)
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