ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■2947,全日本柔道選手権  ー2009年

 毎年、全日本柔道選手権は(壮絶の試合になるので)必ず見ている。 
そして毎年4月30日は(一昨年を除いて)前日の試合の感想を書いてきた。
それを読むと、それぞれの時代の有力選手の姿などが見えてくる。
今年は24歳の若手の穴井が優勝をしたが、決勝戦の棟田との試合は極限の中での勝負であった。
最後の最後に若さの力を振り絞った穴井が逆転勝ちをしたが、見ていて感動的だった。
 去年までの数年間は、井上、鈴木、棟田、石井が準々決勝の常連だったが、今年は井上と、石井が引退、
鈴木も準々決勝で敗退してしまった。 時代の変化が、そのまま現れていた。
この試合は体重別でないのが良いし、日本人柔道家にとって思い入れの深い選手権。
次の主役が穴井と準決勝まで勝ち進んだ高井が浮き上がった。 
毎年のことだが死力を尽くしきった試合は心を打つ。 また、今年勝った、穴井が
優勝をして男泣きしていた姿が何ともいえない純粋さが現われていた。 
石井が去年のオリンピックの金メダルを取った後の引退騒動。 彼によって柔道そのものが汚されてしまった。
それが柔道界全体に後をひいたように感じたが。 石井の醜態は、柔道そのものを汚した反面、
世界は柔道から「ジュウドウ」への流れを、石井は適応してオリンピックで優勝をした実績は実績である。 
 ところで毎年書き続けてきた文章を一切に目にしないで見たままを書いているが、
自分自身を試合を通して合せ鏡をみているようで面白い。 大相撲もそうだが、一つのことを
書き続けることも、何か自分の心を見つめる良い機会になる。
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この文章を書いた後で、これまでのものを読み返すと、「毎年書き続けた文章を目にしないで書いている」
など、同じ文言が書いてあったが、決まった言葉を疑問を持たずに繰り返す自分の枠を見せつけらる。

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2008年04月30日(水)
2583, 全日本柔道選手権

毎年、この大会を楽しみにしている。特に、オリンピックの年のこの大会は、異常な熱気に包まれる。
日本の柔道家は、オリンピックより、この選手権に勝つことを重要視している。
今年も、準々決勝から放送されたが、どの試合も熱気に満ちた劇的な試合が続いた。
特に、準々決勝の棟田・生田戦と、井上康生と高井戦が劇的な戦いであった。
それまでの全てをかけた男同士の極限の戦いということ。結果として石井と鈴木の三年連続決勝戦になった。
普通の人なら、この試合は凡試合で、後味の悪い幕切れと見るだろうが、私は違う。
試合は、石井の準決勝に引き続いての後味の悪い内容だった。
相手に技をかけさせないで、焦りを誘い僅差で勝つ作戦。 21歳の若さの男の戦いではなかった。
解説者も準決勝を見ていて、これでは勝ってもオリンピック出場も微妙でしょうと、怒りを顕わにしていた。
ところが決勝も先に技ありを取った後に、反則ギリギリに逃げ回っていた。
解説者が怒り心頭に「これは全日本柔道の決勝の内容ではない!」と吐き捨てる解説。
そして石井が勝った瞬間に、涙がボロボロこぼれた。初めは嬉し泣きと思っていたが、
優勝インタビューでは、「自分の試合内容が惨めで悔しい。恥ずかしい。」
と大声を出して泣いたのである。 表彰式も、会場が白けた雰囲気であった。
全日本柔道選手権を30年来見ているが、いや他のスポーツの優勝インタビューで、大の男が自分の試合の内容の
悔し涙を出して語るのは始めてである。元々、そういう試合をする選手だったが、
自分でも解らないうちに試合の展開上、身体が勝手に、そう動いてしまうのだ。
それだけ、真剣勝負のプレッシャーの中で、勝つという一点に気持ちが向いているのである。
特にオリンピックでは彼のような戦術が必要である。何とも印象深い大会であった。
井上康生選手については、語る必要がないだろう。 ハングリーが、背景にないと勝てないということだ。
書き終えて、気づいたことだが昨年を除いて毎年、この日本柔道選手権の総評を書いていた。
なるほど言葉に残していると、過去の自分に出会うということである。

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2007年04月30日(月)

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