ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■2923, 中沢新一の『三位一体モデル』 −2
『三位一体モデル』中沢新一著 −読書日記
*「霊」は何か?
ここでいう霊とは、英語でスピリッツ、ドイツ語でいうガイスト、日本語で霊(たま)という。
語り得ない「神」とか「霊」をどう表現するか興味を持って読んだが、
神を三位一体モデルとして、「父」「子」「精霊」と構造的に分解している。
一つの見方だが、それを思考法として利用したり、この世界を理解するには有効になる。
その一つの「霊」を、ひとことで「増えていくもの=増殖するもの」としている。
「父」たる普遍的なことを、現実の姿として「子」キリストなどの現象とし、
霊(増殖するものとして)を使って世界中に布教していく便利な存在?である。
この霊を組み込んだキリスト教が、<増殖>現象を自分の中に抱えこんで世界に
爆発的に布教していくことになる。それが西欧資本主義の出発点になるのである。
ここが、イスラム教と、もっとも深い対立点になる。
ーー
* イスラム教との「増殖」をめぐる対立とは?
イスラム教は、キリストが神の「子」という点、そして増殖原理である「霊」を
唯一神の中に組み込むという点については、絶対に認めない。
イスラム教にとって、神と人間のあいだに立つ媒介する存在など、あってはならない。
イエスなど、ただの預言者でしかない。 ただひとつの神に霊を組み込むなどということは、
絶対にありえないこと。なぜなら、霊は「増殖現象>を起こすなど、唯一の神アッラーは増え得ないからである。
イスラムにとって、アッラー自体は変化しない。しかしキリスト教徒は、じつに微妙なかたちで、
「増える」という原理を組み込んでしまった。
イスラムにとって、「神の本質が増えるとはどういうことなんだ」ということになる。
キリスト教は、増殖という現象を内部に組み込むことによって、その後の奇跡的な
勢力拡大の基礎をつくっていったのである。
ーー
結局は、キリスト教は欧米人の世界からの略奪行為の尖兵として、情報機関として
建前として使われてきたのは自明だったが、ここで、その宗教の歪みの部分を解明している。
この世界恐慌も、その崩壊の一つとみてよい。 霊を増殖するものという見方は初めてである。
・・・・・・・・・・
2559, 印度放浪 ー3
2008年04月06日(日)
ー語録ー2
人間の身体を見ていて神々しいと思ったのは、一ぺん沈んで浮かんできた水葬体だね。
水葬にしていったん沈むんだけど、沈んだあと底につかないのはそのまま浮かばないで流れ浮かばないで
底についたのは必ず浮かんでくるんだ。そうやって浮かんできた時の顔とか身体というのは、
不純なものがいっさい流れたような美しいものなんだね。半眼微笑の仏像そっくりな場合すらある、
それが二、三日経つとだんだん膨らんできて、中の血管の血がバッーと表に出て、まるで不動明王や
五大明王みたいに赤黒くなる。それからまた血が引いて漂白されたようになって行く。
水に投げられたひとつの死体をずーっと見ていると、人間のもっているすべてが見えるよ。
日本でも死ぬ時に、これは単なる比喩的な言いまわしだろうけどさ、死ぬ時に一回苦しんだか二回苦しんだか、
三回苦しんだかで、その人の生前にもっている業みたいなものが出るということを言うじゃない。
それとは違うけど、水葬死体も人間のもっている生前のことを全部見せてくれるような気がするね。
解)日本人は死体を特別に大事に考えている影響が40年前の著者に残っているようだ。
こういうのを読むと、さっさと重油をかけて焼いてしまうのも良いと思う。その方が余程ドライである。
ーー
犬が水葬体を食っているのを見て、法華経に出てくるクンパーダカをふっと想像したんだ。
クンバーダカ鬼は架空の生きものだから見たことはないが、そういう感じがしたんだ。
広角で撮ろうと死体を食っている中洲の犬に近づいたら、そこにいた一匹が逃げたんだ。
それが遠くから十二、三頭を連れてきた。砂けむりを舞い上げてね。
僕がエサを取ってしまうとおもったのか、全部がうなりながらにじり寄ってくるんだよ。
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04月06日(月)
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