ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■2745.サブプライム問題と「ファウスト」 −2
サブプライム問題と「ファウスト」 −2
*メフィストフェレスのモデルはジョン・ロウ
ゲーテが第二幕のこの場面で、「紙幣」の創造を語ったのは、単なる思い付きではなかった。
それは、「ファウスト」という作品そのものの制作動機と深くかかわっている。
つまり、「紙幣」の創造に象徴される「錬金術」こそが、この不滅の名作のテーマなのである。
南ドイツのフライブルクに近いシユタウフェンという町に、こんにちでも獅子亭という宿屋が残っている。
その外壁には「一五三九年、黒魔術師ファウスト博士、獅子亭に死す」という碑文が刻まれており、ゲーテの戯曲の主人公、
「ファウスト」は、この実在の黒魔術師がモデルだといわれている。「黒魔術」とはほかでもない、「錬金術」の別名である。
「火」、「土」、「水」、「空気」の四つの要素に、「哲学者の石」という「フィフス・エレメント(第五の要素が加われば、
「鉛」のような価値の低い金属を、「金」に変える魔法のカが生み出されるという「錬金術」の思想が誕生した古代エジプトでは、
「ケム」と呼ばれる黒い土が簸金術に用いられていた。 ゲーテは、ジョン・ロウをモデルにしていたのである。
ーまずは、ジョン・ロウたる人物を分かりやすく欠いてあるブログから抜粋してみるー
1715年に太陽王という異名をとったフランスのルイ14世が亡くなっています。この当時のフランスは、
度重なる戦争の影響で深刻な財政破綻に瀕していたのです。新しい王となったのはルイ15世ですが、わずか5歳の幼少であったため、
オルレアン公フィリップが摂政を行うことになったのです。 フィリップは遊び人で、たびたびパリのカジノに出没していたが、
そこでジョン・ローなるスコットランド人と知り合い意気投合。
このジョン・ローなる人物は大変の頭の良い男であり、とくに経済理論に通じていたのです。後に英国の新古典派の
経済学を代表するアルフレッド・マーシャルやあのカール・マルクスは、彼のことを次のように批評しています。
――――――――――――――
◎アルフレッド・マーシャル :向こう見ずでバランス欠如だが、実に魅力的な天才である
◎カール・マルクス :詐欺師と予言者の性格を持つ面白い人格的な混合物である
――――――――――――――
もちろん良い評判ではないですが、これらの著名な大経済学者があえてローについて言及したのは、
彼の経済に関する考え方がユニークであったことによります。 カジノでオルレアン公フィリップと知り合ったローは、
早速宮廷にフィリップを訪れて、あるレポートを渡したのです。それはフランスの経済の建て直しの提案だったのです。
それは、とてもカジノの博打打ちとは思えない立派な内容の提案だったのです。 ローの論文を要約するとこうなります。
まず、フランスの経済が深刻なのは通貨が不足しているからであると原因を指摘したのです。
金貨だけに頼っていたのでは、到底フランスの経済的要請を満たすことはできないというわけです。
それではそれをどのように解決するか――それは紙幣の発行以外には考えられないというのです。
何しろ当時は金貨中心の時代ですから、紙切れの紙幣など信用されないという反論に対しては英国とオランダを例に出して
紙幣の利点を強調し、巧妙なる信用理論を駆使して、土地を担保にして紙幣を発行することで、フランスの経済に活力を
与えることができると説いているのです。そして具体的には次の2つのことを提案しています。
――――――――――――――
1.自分が王家の財産と収入を管理する銀行を設立する
2.その収入と土地を担保にして銀行券を発行すること
――――――――――――――
このローの提案を見ると、まるでケインズ理論そのものでありそのため、ジョン・ローのことを「最初のケインジアン」
と呼んでも差支えないほどに、その内容は現代の管理通貨制度とよく似ていたのです。
フィリップはローの提案を取り入れ、1716年に「バンク・ドゥ・フランス」が設立されたのです。
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10月10日(金)
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