ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■1328, 「哲学者たちは何を知りたかったの?」−1
読書日記
ー教養は何故必要か?−
ふと本屋で立ち読みをしていたら、
ー教養とは自由になるために必要なアーツー
という文章にいきあたった。。
早速買ってきて読んだが、なかなか読み応えのする本であった。
特に教養に対して、ズバリその本質をついている。
ー「日本で教養というと、大学の教養課程やその延長線上で身につけるものと
受けとめられがちだが、本来教養とは、人間が自由(リベラル)になるために
必要な(アーツ)だったのです。ですから、教養としての哲学、教養を持てば、
それがガイドやパイロット、あるいは乗り物となっているので、
脳空間の中を自由に飛躍でき、さまざまな世界をのぞき見ることが可能になる。
人間は、神のもとから自由な空間に解放され、そのために多くの不安や悩みを
もつようになりましたが、教養としの哲学を持つことで人間として生きていくことの
素晴らしさを味あうことができ、それがまた、不安や悩みの解消につながり、
「幸せ」を招来してくれることも確かです。ーー
−以上だが、なるほどそのとおりである。
生まれでたと同時に、多くの刷り込みが行なわれるが、
教養とは、それを乗りこえる為のパーツの総量ともいえる。
教養といえば、字のとおり「教え養われたもの」であるが、
それでは、「それが何のため?」といわれると、言葉に窮してしまう。
一流の職人が
「おれ中学しか出てないけど、大学を出ているのと、あまり変わらないと思うんだが?」
という素朴な言葉の中に、多くの問いかけと答えが含まれている。
現象が全てなのだから、それはそれで仕方がない。
彼は言葉の中に含まれる意味の世界とは全く無縁であるから、
目の見えない人に視覚が解らないのと同じことである。
しかし、その分他の感覚が研ぎ澄まされるようになったから、
一流になれたのだ。
宇宙から見れば人間の存在などチリ以下、いや地球の存在自体チリ以下で
あることを考えれば、その知識の差、教養の差など些細なことでしかない。
しかし、せっかくこの世に生を受けたからは、この宇宙のこと、地球のこと、
自然のこと、人間のことなど、可能な限り知り体験することは大事なことだ。
人間という拘束された存在を自覚して、少なくとも刷り込みの拘束から
自由になることが最も重要である。
私が最も嫌っている、「教養のないオバちゃん」「小狐のような男」とは、
現象が全てと信じて疑わない世間という世界の住人をいう。
束縛されている自分に全く気が付いてない存在である。
人間である限り全ての人に、その要素が殆どを占めている。
それを、最小にしていくのが人間の一生の課題といってよい。
読み応えのある本であるが、この随想日記でシリーズで
哲学について書いたベースがあったので、興味を持って読むことが出来た。
しかし、刺激的な内容でもある。
「飛岡健が哲学を書くと、こういう風なのか」という視点を持てるのも、
そのベースがあったためである。
教養は、積極的自由を得んがための知識の総量ということか!
ーーーーーーー
「哲学者たちは何を知りたかったの?」
―はたして、彼らは“答え”を見つけられたのか…
河出書房新社 (2004-11-05出版)
・飛岡 健【著】
ソクラテス、プラトン、カント、ニーチェ…。
“哲学者”とよばれる彼らは、つまるところ何に悩み、どう解決したのか?
その思索からいまを生きる我々が学ぶべきものとは?
「人と世の中の見え方」が一変するやさしくて刺激的な“知”の実践本。
プロローグ 「哲学者」って誰のこと、そもそも「哲学」ってなに?
1章 「幸福」はどこにあるか哲学者たちは考えた
2章 「愛」と「性」の本質について哲学者たちは考えた
3章 「神」は人を救えるか哲学者たちは考えた
4章 なにが「善」で、どれが「悪」か哲学者たちは考えた
5章 「死」と「生」の意味を哲学者たちは考えた
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11月21日(日)
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