ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[399810hit]
■779, 茨城 のり子の詩
何げなく読んだ茨城のり子の 詩がよい。
魂の響きがそのまま直に伝わってくる。
インターネットで調べてコピーした
私の解説など入らない!
落ちこぼれ
茨城 のり子
落ちこぼれ
和菓子の名につけたいようなやさしさ
落ちこぼれ
いまは自嘲や出来そこないの謂(いい)
落ちこぼれないための
ばかばかしくも切ない修業
落ちこぼれこそ
魅力も風合いも薫るのに
落ちこぼれの実
いっぱい包容できるのが豊かな大地
それならお前が落ちこぼれろ
はい 女としてはとっくに落ちこぼれ
落ちこぼれずに旨げになって
むざむざ食われてなるものか
落ちこぼれ
結果ではなく
落ちこぼれ
華々しい意志であれ
花ゲリラ
茨城 のり子
あの時 あなたは こうおっしゃった
なつかしく友人の昔の言葉を取り出してみる
私を調整してくれた大切な一言でした
そんなこと言ったかしら ひゃ 忘れた
あなたが 或る日或る時 そう言ったの
知人の一人が好きな指輪でも摘みあげるように
ひらり取り出すが 今度はこちらが覚えていない
そんな気障(きざ)なこと言ったかしら
それぞれが捉えた餌を枝にひっかけ
ポカンと忘れた百舌(もず)である
思うに 言葉の保管所は
お互いがお互いに他人のこころのなか
だからこそ
生きられる
千年前の恋唄も 七百年前の物語も
遠い国の 遠い日の 罪人の呟きさえも
どこかに花ゲリラでもいるのか
ポケットに種(たね)しのばせて何食わぬ顔
あちらでパラリ こちらでリラパー
へんなところに異種の花 咲かせる
[5]続きを読む
05月23日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る