ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5760,つれづれに哲学 〜言葉も行為である
のは何故だろうか。それはみんなが三菱東京UFJの銀行預金はあくまで「貯金」
だと思ってるからだ。(銀行側からみれば借金であるにもかかわらず)
「貯金がふえてるんでしょ、何か問題あるの?」というわけである。誰かの
借金は誰かにとっての資産である。これは方程式のように成り立つ法則なのだ。
つまり日本政府債務残高約千兆円は日本国民が日本政府という銀行に預けている
預金にすぎないのだ。「国(政府)の借金が増えるというのは国民の政府に
預けているお金が増えている」というだけのことなのだ。 日本の場合、
結論的には国(政府)の借金がいくら増えても問題ないのだが、ただ一つ国
(政府)の借金が増え続けるとヤバイ場合がある。 それは「外貨建てで
外国から借金すること」である。 これの典型的例がギリシャだ ≫
● ≪「財政赤字額のGDP比は2倍と世界一、財政再建待ったなし」
「IMFも日本の財政赤字を問題視している」「国債発行は子孫にツケを残す」
「家計貯蓄が減少傾向なので国債の買い手がいなくなる」「景気対策のための
財政出動の必要性はわかるが財源がない」「よって消費税増税は避けて通れない」
「事業仕分けなどにより財政支出を削減せよ」といった発言が総理大臣を
はじめとする政界や言論界学界に溢れているが、これらはすべて誤りであり、
悪玉視されている。 財政赤字こそ日本経済をデフレから救う善玉だという。
また現下の日本の財政余裕度なら、余計な心配をせずに国債を発行して
公共投資や技術開発を促進することが可能という。
* 財政赤字善玉論のポイントは
1.政府赤字が増減すれば民間(家計&企業)黒字が逆方向に増減し、
両者を併せた円立て金融資産の総和は常にゼロ、故に円立て政府赤字のみを
取り立てて心配しても無意味。 外貨を含む金融資産の総和(対外純資産)
は重要だが、日本は世界一の純資産と経常黒字を続けている。因みにIMFは
外貨立て純債務と経常収支のみを注視している。
2.そもそもカネはいくらでも創出できるので本質的な存在ではない。
モノこそが重要であり、モノが不足すれば国民は 確実に困窮する。
デフレの時期には政府赤字(財政出動)を増やしてGDPを増大させ、現在の
所得を増大させる共に将来のモノ作りの準備に投資すべき。従ってデフレ時の
財政赤字は極めて重要であり、子孫にツケではなく資産を残すことになる。≫
▼ これでは、国内向け国債を無制限に発行し、節度ある投資を果敢に
すべきであるというが、何か、変。しかし、著者は、その辺りの疑問を
問いにたて、答えている。 お勧めの本である。
12月22日(木)
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