ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6970,閑話小題 〜何ごとも娑婆の見納め 〜2
八: 最後の最後は、自分の行蔵しか残らないもの。金沢バスツアーをキッカケに
20歳代半ばの行蔵が多く思いだされたしね。それと、好きな非日常を味わえ
たしね。また桜の時節も、花見という非日常を楽しんでいるし。
大家: 人間、感情の動物だもの、そう簡単に割切れないですよ。
八: ここで至高体験の絶対量が問題になるの。彼は、それは信じられないほど
の経験があるから、行蔵の内側は宝庫の山さ。そんなチャチなものではないよ。
熊: 人間って、不平等過ぎないか。普通、良いこと2に悪いこと1、って
言うけど、俺の場合、真逆で、1対2の感じがするね。
八: そんなことはないね。なら鬱病で、病院通いさ。私が見る限り、2対1さ。
熊: なら普通だ。
大家: 近くに私と八つぁんが居るからさ。それと楽しみに長けている寅さんもね。
それも、死んでしまえば、ハイ、それまでよ。何も持っては逝けないしね。
後期高齢者の身には、一日一日を楽しむしかないね。
八: <笑って過ごそう、ハンカチーフ!> ですか。泣いても笑っても同じ人生
だもの。泣くも良し、笑うも良いだと、つくづく思うよ。
寅: それにしてもさ、娑婆には、つまらなそうな老人が多いね。
大家: そりゃ、生老病死の問題が色濃くなって、身体は日ごと弱って、
周辺は次々に亡くなり、内面は穏やかじゃないよ。
八: 問題は、横の顔色ばかりみてさ、笑いものにする腐ったような奴ら…
大家: 「早く死にな!」と、思うが、あれじゃあ、当分は死なないね。陰口、
悪口のオンパレード。私も、そう思われているし、現にそうだろうがね。
八: 今回の金沢ツアーの帰路の車内で、キミマロの漫談のDVDを流していたが、
年寄りの悪口が、冴えわたっていたが、途中でハッとしたね。28人の参加だが、
私が一番の御年寄り。自分の姿を笑っていることに、途中まで気づかないとは。
大家: まだ八つぁんは、私より10歳近く若いけど、80歳の峠は、それはキツイよ。
キミマラ、いや失礼、キミマロも、年寄り弄りだったのが、自虐ネタの年齢
に入ったためか、それはそれは、漫談ネタの毒が重苦しくなってさ。
八: そうだ、加山雄三の話に戻そう。失えばこそ、見えてくる己の人生を
味わるのも、これも人生。どのみち、生きている内の泣き笑い。加賀百万石の
金沢を46年ぶりに振返ってみて、その折々の「いま、ここ、わたし」と再開し、
自虐の漫談を味わいつつ、現実に溺れつつある日常の中からドロップしながら
日々を過ごしている自分との対話も悪いものではない。
大家: おやおや、丁度よく話を、まとめましたね。
04月14日(火)
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